やりたいことを書いて次から次へと実現してゆくノート

しなければいけないこと、ぜひともやりたいこと。そうしたものは注意深くキャッチするようにしていると、1日に数十個は生まれます。

べつにそれは遠大な目標であったり、困難なタスクであったりする必要はありません。ちょっとした調べ物でもいいですし、買い物を忘れないようにするというのでもいいのです。

ふと思い立って、そうした「やりたいこと」をとにかく書き付けてゆくノートを作ってみたらこれがなかなかにうまく回っているので紹介したいと思います。### ToDoの芽

「やりたいこと」の一覧表なら、それはToDoリストのことかというと、ちょっと違います。

すでにToDoリストを作っている人には、それはもう少し重い、書かれているからには必ず実行しなければいけないコミットメントの意味合いをもっています。

ここでは、「やりたい」「これをしてみるのはどうだろう?」と思ったそのままに、ノートに書き付けておくことをしています。

GTD(Gettings Things Done)を知っている人なら、“Someday/Maybe"リストのようなものだといえばわかるでしょうか。しかしこのノートには、検索すればすぐにわかることや、買ってくればそれで済むものも全部書いてあります。実例として私のノートにはこんなことが入っています:

  • ◯◯という論文きいたことないから、Google検索しておこう → 検索した

  • こういうプログラム作っておいたら便利じゃないか?

  • 石鹸がなくなっているから買う

  • ユーラシアにおける大気に対応した気温変動は正と負とで対照的になっているのだろうか?

大事なのは**「やってみたい」と思った瞬間にそのタスクの粒度に関わらずメモしておき、それを片っ端から実行してゆく**こと。

ちょっと詰まったり、もっとプランニングが必要なら、その時点でノートからちゃんとしたタスク管理のフローに移動していきます。ノート上では、二重線で消して「対応済み」ということにしていきます。これも「実行」の一種ですよね。とにかく、ノートの上ではなにかが高速に対応されているので、仕事にスピード感が生まれます。

こうしたノートを作っていてよかったのは、自分の「やりたい」「実行したい」という気持ちは、メモに残らないかぎり流れ去ってゆくので、それを覚えていられるようになったことです。

と同時に、「次々に実現してゆく」と決めてありますので、実際に実行するのであれ、もっときちんとしたプロジェクトに移行するのであれ、ノート上は物事がどんどんと回ります。また、記録する時に「やりたいこと」の粒度を気にしていないので、空き時間にあわせた「やるべきこと」がいつでも拾い出せるというわけです。

私のなかでは、このノートはそのままのネーミング、「やりたいことを書いて次から次へと実現してゆくノート」となっているのですが、これを私はモレスキンのポケットサイズで作っています。

やることが多くて頭が混乱している、なんだか忘れていることが多い気がするという人は試してみてください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。