すべてが逆の発想の情報ポータル、JustyFinder [AD]
最新のニュースを、迅速に、効率よく受け取りたい。このニーズを満たすために、ここ数年でさまざまな発展がありました。
技術にあかるい人向けだったRSSから、Flipboardのように誰でも操作できるニュースアプリの登場、そしてNuzzleのようなソーシャルキュレーションサービスや、SmartNewsのようなサービスが、今もしのぎを削っています。
しかしこうした情報キュレーションの流れは、情報をカスタマイズして届ける利便性と引き換えに独特の「これじゃない」感を生み出すことがあります。キュレーションにも得手不得手があるのですね。
そこに真っ向から対抗するかのような設計と実装をしているのが、今回AMNの紹介でうかがったハミングヘッズ社のJusty Finderです。情報をまったく絞らない、その逆転の発想に迫ります。
Justy Finderの機能と特徴
まずはJusty Finderの画面を御覧ください。上部にタブがあって「総合」「IT」「経済」といったトピックを選ぶことができ、あとはニュースがPinterest的なタイルで猛烈な密度で並んでいます。
UIはスマートフォンのSmartNewsに似ていますが、中身はまるで違います。複数のタイミングで二つを並べてみても、配信されているニュースがまるで違うのです。このあたりはあとで何故か種明かしをしていきましょう。
Justy Finderは過去1ヶ月の情報を掲載元別に絞り込むことができます。「検索オプション」をクリックすると、このような条件付けを選択することができます。
タイル表示だけでなく、タイトルを高速に流し読みできる一覧表示もあります。これらの機能が、PCからも、同じサイトにスマートフォンからアクセスしても利用できます。
このように、Justy Finder は登録されているすべての情報を残らず表示し、興味の赴くまま選びやすいレイアウトにして提供してくれます。しかしこのキュレーション全盛時代に、情報をしぼらないというのは、どういう設計思想なのでしょう?
300台のグリッド化したPCが自動的にニュースを取得
Googleニュースは世界中のありとあらゆるニュースサイトやブログをクロールして情報をアルゴリズムで重要度別に並べて表示しています。Nuzzleは友人が読んでいるニュースを、SmartNewsやGunosyは詳しくはわかりませんが「重要度」に近い数値を算出して表示させていると推測できます。
しかしJusty Finderは違います。新聞、ニュースサイトなど信頼できるソースが数百件すでに登録されていて、その情報が自動的に取得されてすべて横断して時系列順にならんでゆくのです。掲載元は主だった新聞から、地方紙に至るまでさまざまです。
その作業を行っているのが、300台のグリッド化したPC群です。壮観ですが、ラックマウント化されたサーバー群が普通のいまの時代にはちょっとあまりみない光景ですよね。
その一台一台が何をしているかというと、割り当てられたウェブサイトをまるで人間が読んでいるのと同じように表示し、タイトルと記事の部分を特定してコピーする作業をしています。
RSSやマイクロフォーマットを分析しているのではなくて、生のサイトを自動化技術で取得しているというから、これも時代の流れとは逆のユニークな実装です。
実際に自動化技術が動いている様子がこちらです。本当にプログラムがサイトを勝手に開いてコピーしている!うごきが人間みたいなのです。
時系列は正義。情報の価値をもう一度考える
こうしてできあがったJusty Finderは「検索エンジン」と銘打ってはいるものの、それは「ニュースサイトを検索している」という意味であって、ユーザーの側には登録媒体のすべての情報がそのまま流れます。
たとえば「東京」というキーワードで絞り込んだとしても、たまたまJusty Finderにアクセスしている時間に東京で雪が降っている場合、ひょっとすると画面は雪に関するニュースであふれているかもしれません。
東京について検索したつもりが「雪」についての情報がかえってくる。これは一見すると変な気がするのですが、**東京のライブな状況をJusty Finderが見せてくれているとかんがえると納得がいきます。**ツイッターのタイムラインと同じですね。
Googleニュース、Nuzzelなどといったキュレーションサービスはすべて Relevance「関連性が高いか」「話題性が高いか」という判断でニュースを絞り込みます。
便利な半面、それには二つのデメリットがあります。
一つは、関連性が間違っていると無関係な情報がやってきて戸惑ってしまう、あるいは一部の情報にしか触れられない「フィルターバブル」状態になってしまう問題です。いわゆる「これじゃない」感ですね。
もう一つの問題は、友達がシェアしているニュースであれ、話題になっているニュースであれ、キュレーションサービスが選び出す頃には情報が古くなっているという点です。
Justy Finderがすべての媒体の情報を時系列順で表示するのは、ユーザーはどんなニュースが興味深く、重要であるかをタイトルだけで一瞬だけで判断できると信じて、あとはそれをいかにすばやく簡単に一覧表示するかに注力しているからです。
ニュースである以上、時系列表示は絶対正義なのです。
Justy Finderをどう使うか
では、このJusty Finderをどう使えばいいのでしょうか? 私たちはすでに、ツイッターと付き合うことでそれを学んでいます。
なにか重要なことが流れないかツイッターを常時目で追っているという人はあまりいないでしょう。たまたま見た瞬間に目を引いたニュースか、あるいはトレンドに入っているキーワードに注目するのがありがちな使い方だと思います。
Justy Finderも似ています。なにかブログのネタはないかと情報のレーダーを展開している時、あるいは特定のキーワードについて書いている記事をすべて拾いたい時、ここに近道があります。
一方、検索窓がデフォルトでは隠れている、トレンドのキーワードも隠れていて、キーワードをクリックすることでその絞り込み検索に飛ばないなど、ユーザーインターフェースはまだまだ改善の余地があります。実際、見た目で損している気がするんですよね。
Justy Finderを作っているハミングヘッズ社は、むしろこの検索エンジンに使っている自動化ツールによって提供するセキュリティー・プラットフォームが本業だそうですが、今後このJusty Finderが既存のキュレーションサービスでは手の届かない場所に切り込んでゆくサービスに進化してくれるといいなと思います。
情報を切るための道具はいくらあっても、少ないということはないのですから。