君は梅棹忠夫を知っているか? 「情報デザインの未来・過去・現代」(大阪)に登壇します!

ウェブの利用がここまで広まる以前に、来るべき情報社会における「知的生産」の本質について鋭く、的確に見抜いていた人物がいます。

民俗学者として「モゴール族探検記」「文明の生態史観」「情報の文明学」など膨大な著作を著し、「知的生産の技術」のベストセラーで知られる梅棹忠夫氏です。

「知的生産」という言葉は、なにかパソコンを開いて知的なことをしていればよいような、どこか手垢のついた言葉になってしまいましたが、梅棹先生の定義はいまも新しさを失っていません。

「知的生産」とは、情報に触れるだけではなく、そこから何らかの発見をした、驚きを感じた点を付加して、新しい情報を生み出すことです。知的生産とは、好奇心を武器に世界と相対する私たちの生き様そのものなのです。

そんな梅棹先生の言葉をたどり、いまのウェブ時代における重要性を再確認するイベントがグランフロント大阪で5月6日に開催されます。不肖のフォロワーである私も、実に恐れ多いのですが登壇します!### 梅棹忠夫先生と、いま

今回のイベントについては、今週の「ライフハックLiveshow」第94回「梅棹忠夫Now」でも詳しくお話しました(noteと、ガルシア・マルケスについての会話のあとになります)。

ゲストはブログ R-Style の倉下さん(@rashita2)と、ブログみたいもん!のいしたにまさきさん(@masakiishitani)です。

多岐にわたる梅棹先生の業績をあえて「知的生産の技術」に限って語るなら、情報を分類せずにフローで管理すること、ノートではなく情報カードを使うこと、その独特な発想法と業績へのつなげかた、そして世間をアジテーションするスタイルに、いまライフハックなどとして話題にのぼるさまざまなものの原型をみることができます。

名だたる先生とご一緒のイベントに登壇するのは大変恐縮なのですが、ここはご来場のみなさんと、梅棹先生とをつなぐ役割を仰せつかったと理解して、倉下さんと、ジャーナリストのまつもとあつしさん(@a_matsumoto)とともに、大いに梅棹スタイルのアジテーションを試みたいと思います。

連休最終日に大阪近辺にお越しになれるかた、ぜひご来場下さい。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。