カレンダーアプリの再発明、Fantastical 2 for iPad
カレンダーアプリは最も利用する頻度が高いものの一つですので、人気のものはひと通り使うようにしています。
ここ最近は Calendars 5 を利用していますが、デスクトップでのすばやい入力には Fantasticalを使っていますので、iPhone 版に続いて、iPad 版の最新アプリが登場したときいてさっそく試してみました。
カレンダーアプリはファーストビュー、つまり起動して最初の見え方で使える人と使いにくいと感じる人が分かれるという側面がありますが、Fantastical for iPad 2は良い意味で利用者を選ぶ個性的な仕上がりになっています。### 週表示と月表示を同時に
普通カレンダーアプリを立ち上げた際、最初に表示されるのは全画面の月表示、あるいは週表示といったように、なるべくカレンダーを大きくみせたインターフェースです。
Fantastical for iPad 2 の場合は、そうした表示もできますが、最初は週表示と月表示、そしてタスクの一覧表が美しく組み合わさった、複合のビューです。
それぞれのビューは連動していますので、タスクの部分を上下に、週の部分を左右に、あるいは月の日付をタップすることでほかの部分も連動して動きます。
カレンダーアプリというと、月表示のカレンダーに小さな文字で予定が詰め込まれたイメージのものが多いと思いますが、Factastical はあえてそれをしません。月と週表示では予定のあるなしを、その詳細なタスク欄でという具合に分けています。
普通のアプリならこの時点で使いにくいと感じるわけですが、各パーツの UI の連動がとてもスムーズなので、難なく使えます。
上半分の週表示から指をドラッグすると、下半分の付き表示とタスクは非表示にすることができます。ウィークリーカレンダーというわけですね。
逆に、ウィークリービューをたたむことも可能です。このあたり、予定が詳細に書き込まれた月表示のカレンダーがどうしてもほしい、という人には向いていませんが、次の数週間の予定をどんどんと記入、変更、消化してゆくという利用方法には便利です。
つまり Fantastical の考え方は、利用者が「週表示」「月表示」といった具合にビューを変更するのではなく、一画面のうちにすべてを提供して、利用者の好みに応じて伸縮できるようにするというわけなのです。
自然言語入力も健在、Googleアプリとの連携も
Fantastical の特徴は、なんといっても自然な言語による予定の入力です。英語のみとはいえ、“dinner at 7” などといった文章から自動的に予定を作ってくれるのは手軽です。Calendar 5 でも存在する機能ですが、Fantastical のほうが洗練されています。
もう一つ、Calendar 5にはなかった嬉しい機能として、地図とリンクを開くブラウザを Google Maps / Chrome に指定することが可能です。カレンダーからすばやくマップに移動して、ルートを検索という時には重宝します。
難点として、Fantastical 2 for iPad は iPhone 版とユニバーサルなアプリにはなっておらず、1500円の別売りと極めて割高な点です。現在は1000円のセール中ですので、いずれ買ってしまうに違いないという方はいまのうちでしょう。