長旅で思い知る QuietComfort 15 の威力。プロペラ機の究極のテストもクリア!

ノイズキャンセラーのヘッドホン、QuietComfort のことはこれまでもちろん知っていましたし、その機能も理解しているつもりでした。

周囲の音と反対の位相の音をかぶせることで音を消してしまうというノイズキャンセラー・ヘッドホン。

でも本当に必要なのか? と言われると、値段もけっこうしますので、それくらいの騒音なら我慢すればいいじゃないかと思ってこれまで敬遠してきました。

気が変わったのは、今回のように長い船旅をすることになって、24時間常に船の機関音がすることに思い当たったからです。しかも行きと帰りの飛行機の旅も二回の乗り換えにプロペラ機の飛行を含む20時間ほどの旅です。

これは QuietComfort の出番では? と思ってようやく買うことにしたのですが、結果は期待以上でした。### 気になる消音機能は?

レビューでもよく書かれることですが、QuietComfort で注意しなければいけないのは、これは電池がなければ機能しないヘッドホンだという点です。消音機能なしで、ただのヘッドセットとして使うというわけにはいきません。

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というわけで今回は単4の充電池を何本かもっていっています。今のところ、相当使っているのですがまだ一本目が切れません。国内の旅行程度なら、充電した電池を1,2本荷物に入れておくだけで帰りまでもつことでしょう。

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QuietComfort には耳にかぶせるタイプとそうでないタイプ、あるいはインイヤー方式のものがありますが、それぞれ 5 とか 21 とか 15 といったように数字でしか名前に違いがありませんのでわかりにくいです。15 は耳にかぶせるタイプ。私はこれを長時間していても大丈夫なたちなので、こちらを選択しました。

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実に便利なのは、オーディオ機器につなぐプラグ部分は付け外しが可能なので、いつでもコードを垂れ下げて歩きまわる必要がないという点です。飛行機などではこれがありがたいですね。

気になる消音機能はというと、表現が難しいですが部屋のなかに掃除機が運転中だったとして、それが扇風機ほどの音に低減するくらい歴然とした効果があります。これまでそれなりに静かだと思っていたオフィスで使用しても、気持ちのいい静寂が体験できました。

究極のテスト、プロペラ機のエンジン横!

さて、先日の記事でも書いた通り、私はいま北極圏、正確にはベーリング海峡のまっただなかでこの記事を書いているのですが、行きの旅路ではプロペラ機で移動する場面がありました。

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エンジンと、この距離感ですよ!

これこそ QuietComfort 究極のテスト環境、ということで使用してみたところ、さすがにまったくの静寂にはならないまでも、煩わしい騒音がせいぜい目の前のパソコンのファンの音程度になりました。これはすごい。

長旅のあいだずっと使用した感想は、やはり騒音にさらされている時間がながければ長いほど、じわりとストレスがたまってくるのを軽減する効果がありました。

仕様上、人間の声は聞こえるようにしてあるのですが(呼びかけられたりした際や、注意する声が聞こえなくては危険なので)、これもカフェでとなりで話している人が10mほど遠ざかったような効果がありますので、なにも聞こえないよりもむしろ安心しました。

なにより、飛行機のなかで音楽をきく場合に、これまでは音のはっきりとしたロックやポップをかけなくてはならなかったのが、ドビュッシーのベルガマスク組曲を聞いていても音の美しさを満喫できたというレベルの違いです。

値段がちょっとするので、これまで敬遠していた人は、ぜひ長旅のタイミングで買ってみてはいかがでしょうか?

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堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。