裁断不要で見開きスキャン!すべてのオフィスに一台ほしい ScanSnap SV600 [動画あり]

いつもお世話になっているPFU様から「ちょっと野心的な製品が完成しましたので御覧ください」と連絡をうけて新しいScanSnapの製品説明会に行っていました。

PFUの製品説明会には何度かおじゃましていますが、これほどもったいぶったお誘い(笑)は初めてだったので期待していたところ、期待を上回るものが登場して驚いてしまいました。

写真でこのワクワク感を共有したいと思います。

この姿は…WALL-E?

NewImage

部屋にはいると ScanSnap の布に覆われた新製品が。ん?…背が高い?

IMG 5268

布を取ると…!

IMG 5269

こ、これは…! Wall-E

あらためて紹介されたこの新製品の名前は ScanSnap SV600、マットにおいた本や名刺をそのまま上からスキャンしてしまうという、これまで業務用の専用機には存在しましたがコンシューマー向けには初めてとなる製品です。数秒ですので、ぜひ動画でそのスキャンする様子を御覧ください。

ScanSnap SV600 は一枚一枚の紙をフィードに通さなくてよいため、本を裁断することなくスキャンできるのが特徴です。

本だと盛り上がったり、多少歪んだり、押さえている指がうつりこんでしまいますが、これもあとで ScanSnap Manager 側で補正を加えたり、画像処理で消すことができます。

また、新聞みたいに裏があって切り抜きたくない場合にも利用できますね。

SV600 のもう1つの特徴に、並べた名刺などを一度にスキャンすることができる機能があります。1.5cm ほどの間隔を開いておけばすべてを個別に読み込んでくれます。

オフィスに1つ「スキャン処」を

さて、見た目も動きもかわいい SV600 ですが、値段は59800円とちょっと高めで、さらに本体とマットを広げる場所が必要な特殊な製品です。

IMG 5278

開発したPFUの方にもうかがったところ、やはり家庭で使うにはちょっと大きい面があるとのことでした。

ただし、マットは特殊なものではなく、スキャンする紙と背景のコントラストがあればスキャンはできますので本体を色の濃いテーブルの上において使うことは可能だそうです。

すると、かねてから考えていたことなのですがこれはオフィスに一台、コピー機のように、ファックス機のように、「スキャン処」を作ってそこに置くべきではないかと思いました。

SV600はフィーダー式のiX500とも同時に繋ぐことが可能ですので、スキャン処にはScanSnap iX500、SV600、裁断機、端末が1つあればよいことになります。

また、写真のように会員証と証明書類を同時に撮影などといった業務にも使えますので、書類を扱うお店などでの業務フローにも組み込むことが可能でしょう。

IMG 5279

SV600 だけなら、近所の図書館や公民館、学校、塾にあってもよいなとおもいます。「そんな馬鹿な」とおもわれるかもしれませんが、同じ事が数十年前にコピー機についても言われていたことを思い出してください。

利用者が USB メモリをもってきて思い思いにスキャンをする、あるいはスマホにスキャンしてゆく、という光景にはとてもリアリティがあると思うのです。

写真にあるみたいな子供の絵などは従来の ScanSnap のフィードに通らないものだったりします。クレヨンで描いた絵はすごい厚みになってますし、うちの娘などは絵を描いてから折り紙を貼り付けてデコレーションすることも多いので SV600 でないとスキャンできません。

また、テストの答案などのように、提出すると手元に残らないものをスキャンして提出するというのはどうでしょう。

私は塾講師をしていた時期がありますが、子どもたちが自分の答案を復習できるように持ち帰り、その間に採点ということができてもよいのではないでしょうか。

ScanSnap の役割

どんなにクラウド化が進んだとしても手で描くもの、物理的に実体があるものとの付き合いはけっしてなくなりません。

何度も書いてきたことですがScanSnapなどのドキュメントスキャナーは、全て置いておくわけにはいかない物理的実体をもった書類をデジタル化することによって、この壁をこえる手助けをしてくれます。

つまり仮想的な形で私たちは自分たちの部屋や家以上のモノをいくらでも所有することができるわけです。Evernoteが仮想的に記憶を何倍にも拡張してくれるのに似ていますね。

単にスキャンできて便利!というのもありますが、私達の「持ち物」といえるものが、記憶するものが、体験できる範囲が、仮想世界へと領土を広めているのです。

これぞ未来!というわけです。

SV600 は PFU のイベントやショールーム等でも展示される予定ですので、ぜひこのかわいい動きを実際に御覧ください。

(あの動く部分には、つぶらな瞳をはりつけると良さそう…)

リンク:新聞・書籍などがそのままスキャンできる「ScanSnap SV600」新発売 FUJITSU ScanSnap iX500 FI-IX500 FUJITSU ScanSnap iX500 FI-IX500posted with amazlet at 13.06.13富士通 (2012-11-30)
売り上げランキング: 139
Amazon.co.jpで詳細を見る

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。