Wikipedia用の写真を手軽にアップロードするWikimedia Commonsアプリ
Wikipediaに掲載されているあの膨大な写真はどこからやってくるのかというと、もちろん、コミュニティが提供しています。
その撮影と提供を楽にしてくれるアプリ、Wikimedia Commonsがリリースされています(Android / iOS)。
まだまだ機能はそれほどありませんが、高解像度で美しい写真がとれるようになったスマートフォンから大勢の人が投稿するようになれば、さらに隙間のない知と経験の集合体が生まれるはずです。### スマホからWikimediaにダイレクトに
Wikimedia Commonsは既存のWikipediaアカウントを使ってログインします。あとはその場で撮影するか、すでに撮影してある写真をアップロードすることでWikimedia Commonsに提供することが可能です。
アップロードする写真にはタイトル、概要を追加します。ライセンスは自動でクリエイティブ・コモンズが採用されているようです。
現時点ではこれだけしか機能はないのですが、こうしたアプリがもつ意味はその単純な機能をはるかに超えています。
より豊かな百科事典へ
たとえば世界遺産や観光地を旅する大勢の人は、四季折々、昼も夜も、あらゆるタイミングに写真をとっています。それらがWikimedia Commonsにアップロードされれば、通常の百科事典のように一項目に一枚の写真が一アングルからあるだけ、という制限はなくなります。
ありとあらゆる状況の、ありとあらゆる角度からの写真が、その項目に関する描写を完成させてくれるのです。
あるいは歴史的な事件の現場にたちあった人々があらゆる角度からその写真を撮影して提供することで、事件に多面的な説明を与えることもできます。
これからの開発では、周囲のWikimedia Commonsのコンテンツを検索して表示するも検討されています。「あ、こちらの角度の写真がないので自分が提供しよう」といった判断を現場ですることも可能になるわけです。
どんな人でも歩いていればWikipediaの一部になるような写真をとるチャンスに行き当たることがあるはずです。ぜひこうしたツールも忘れずスマホにインストールしておきたいものです。
[ Wikimedia Commons
価格: 無料