セミプロブロガーの憂鬱:#03 ブログの習慣を24時間に組み込む
ブログは毎日書いていると書かないよりも書く方が楽になる。これはブログを続けている人の多くが口にすることです。
しかし一日の仕事から帰ってきて、それからブログを書くのには独特な心のギアチェンジが必要になります。特に子供をもっている家庭の場合、子供の世話や寝かしつけのあとで更新のための体力を残せるかも肝心です。
そこで連載三回目は、私がふだん「書く方が楽になる」状態にするために実践している24時間の回し方についてまとめようと思います。### 自分の「回転時間」を把握する
先週の記事で私にはニュースサイト的な記事は時間的な制約で書けないという話をしましたが、そうなるとおのずと考察を深めるタイプの記事が多くなります。
ただしそうすると、更新にかかる時間も増える傾向になりますので、「利用可能時間」と「記事のタイプ」そして「目指している更新数」とのバランスになります。利用可能時間が毎日2時間で、記事を3つ書きたいなら、一つの記事に当てられる時間は1時間以下になります。
それが可能かは、ある程度書いてみてどの程度の「回し方」ができるか自分の筆力に問いかけなければいけません。
私の場合は、自分が納得して投稿ボタンを押せる記事を書くためにどうしてもテーマを決めるまでに最低でも15分、執筆に30分、整形から投稿までに15分と、最低でも1時間はかかります。執筆時間が30分を越えることはざらにありますので、ブログに一日1〜2時間というのが、私が確保しなければいけない時間になります。
24時間の中に、サイクルを埋め込んでみる
みなさんは何時に帰宅して、何時にお風呂に入るなどしているでしょうか? 家族との会話の時間はいつも夕食時でしょうか? それとも夕食後にゆったりと会話を楽しむのでしょうか?
前回「ブログ執筆を日常化する」という話をしましたが、これに従うと、ブログを執筆する時間はご飯を食べたり、お風呂に入ったりするくらいに毎日決まった時間に行った方が書くのは楽になります。
ネタ探しから執筆までを一度にやってもいいですし、執筆のコアタイムはずらさずにネタ探しの時間は一日の隙間時間に浮遊させるというサイクルを作る手もあります。
私の場合は仕事中にちらちらとチェックしているツイッターのタイムライン、作業中にきいている欧米のポッドキャスト、そして昼休みに消化する RSS という部分に「ネタ探し」が埋め込まれていますので、帰宅する頃までにはネタが決まっていることがほとんどです。
すると、車で帰宅する時間を iPhone の音声認識などを使って下書きを書く時間にあてることができるので、夜にすべての家事が終わって書斎にこもるころには推敲だけが残っているという状態にできます。
天敵「寝かしつけ」を制する
しかしここで立ちはだかる(笑)のが子供の寝かしつけという大きなハードルです。子供がいる方は理解いただけると思いますが、寝かしつけには30分かかるか、60分かかるか予測が立たない上に、終わった頃には体力も根こそぎ奪い尽くされていてそのまま子供と眠ってしまうこともままあります。
これは個人的な経験ですが、子供は寝かそう、でも自分は起きていようとするのはどうもよりいっそう疲れてしまうように感じます。そして子供は、親が先に寝落ちすると案外勝手に寝てしまいます(笑)。
そこで我が家ではあえて寝かしつけは仮眠の時間にして率先して眠ってしまい、iPhoneの「添い寝アラーム」のようなアプリと(ツイッターで情報をくださった @kengoさんに感謝!)、家内の連係プレーでおおよそ1時間で起こしてもらえるようにしています。
この仮眠が1時間を越えると体が完全に睡眠状態になって復帰が難しくなるので、この時間調整は日々の残り体力との戦いです。
「添い寝アラーム」にはセンサーによって子供が寝静まったタイミングで寝落ちしている親を起こしてくれるアラームと、時間指定のアラームがありますが、体力が残っている日はセンサー、多少長めに仮眠をとるときは時間指定を選んでいます。
早起きブロガーという手も?
夜は完全に子供と寝落ちして、4-5時に起床してブログを執筆するという方法ももちろんあります。
ただ、私の場合は執筆時間の膨らみ方がなかなか読めないために、早起きの場合でも記事が仕上がる保証がないためにこの方法は今使っていません。もう少し子供が成長した場合にはこのシフトに変化させたいとも考えていますが…。
自分が夢中なことにコミットする
「ここまで疲れているのになぜブログを書くのか」という人もいるかもしれませんが、それは前半を省略して「なぜブログを書くのか」と置き換えてもよい疑問です。
ただでさえ忙しい人が時間を捻出してブログの執筆にコミットするのは並大抵のことではありません。ですからそれでも書き続けるためには、スケジュールの工夫やテクニックだけでなく、それに見合うだけの大きな意欲がなければいけないのです(上で効率化について一切触れていないことに注意)。
だからこそ、すべてのセミプロブロガーにおすすめしたいのは、それを書かずにはいられないほど興奮していること、どうしても伝えたいと思っていること、好きで好きで仕方がないことにブログを特化させることです。
それは少ない記事でもブログを個性的にするといった実際的なメリットもありますが、毎日キーボードに向かう時間が待ち遠しくなるための秘訣でもあるのです。
一日の終わりに時間を捻出し、体力を温存して、ブログを書くことができたときのうれしさと幸運といったら! 案外、このうれしさが、続けるための秘密なのかもしれませんね。
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