ゾンビから逃れてランニングの目標を達成する "Zombies, Run!"

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いきなりですが、世界はゾンビたちのものとなってしまいました。あなたは残された僅かな人間の一人、「ランナー5」として、基地から走り出て、貴重な物資を持ち帰らないといけません。

こうしたストーリーのもとでランニングをするアプリがこの、“Zombies, Run!” です。

ユーザーが「ランニングモード」でこのアプリをスタートすると、ランナー5が基地を走り出てゾンビに追われ、ミッションを遂行してゆく物語が耳元で臨場感たっぷりに再生されます(仕方ないですが、英語のみです)。

走りおわると、集めたアイテムなどをもとに基地を充実させてゆくことができ、次に走るときには先のストーリーが聞けるというわけです。走るという行為に、ストーリーを被せることで継続を促す面白い試みです。

Zombies, Run! は Kickstarter プロジェクトとして始められていましたが、このほど iOS アプリが登場しましたので実際に利用することが出来るようになりました。

Zombie run ### ゲーミフィケーションと「やる気」

もちろん耳元でゾンビが迫ってくる音が聞こえたからといって、本当に脳を食べられてしまうわけではないとわかっている以上これは楽しい遊びにすぎません。

しかし一方で、現実の「ランニング」の上に異なる物語を乗せることで、さらにランニングがしたくなるようになるという仕掛けはなかなかのものです。

同じように、ランニングしなければ先を読むことができないオーディオブックとか、画像がアンロックされる写真集といったものも考えられます。

ユーザーに「自分に打ち勝て」というメッセージを伝えるよりも、ユーザー自身が先を見たくなるように仕向けるところが前向きです。

Zombies, Run! は多少高価なのと、現時点で17種類のミッションしかないのが残念ですが、今後のアップデートでミッションは増えてゆくそうです。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。