ハヤテノコウジさん個展「旅のキロク、旅のキオク、旅のキズナ」、旅屋で開催中!
先月ナカガメロンさんの写真展でご紹介しました東京中野の「旅屋」で、今月からモレスキンアーティストとして著名なハヤテノコウジさん(@hayatenokouji)の個展が開催されています。
個展のタイトルは「旅のキロク、旅のキオク、旅のキズナ」。素朴で優しいハヤテノコウジさんの世界に触れたくてまた足を運びました。### 旅への窓がひらく
ハヤテノコウジさんは「モレスキン 人生を入れる61の使い方 」にも紹介させていただいた美しい絵日記で知られていますが、アートなページの多くは「窓」をモチーフにされていて、モレスキンのページの上に旅先の風景が広がったような錯覚を抱かせてくれます。
たとえばこれはあらかじめ作られた枠に収まるように、あるいはわざとはみ出させながら描かれた電球のアートです。
枠は消しゴムハンコでおされていて、にじませたり、ずらしたり、斜めにしてみたり、隙間なく並べたりすることで様々に印象が変わります。
今回の個展の目玉は Instagram 上で花と空の美しい写真を公開されている @lomonaturaさんとハヤテノコウジさんのユニット、Naturamood の作品です。
Instagram で撮影された写真をあえてイラストで描き起こすというコラボレーションとなっています。
このように、元の作品に詩のような物語がつけられて、さらにイラストへと変容します。同じもののようにみえて、実はイラストはもとの写真と微妙に変化して写真の「先」の感性の世界を描き出します。これって、個性的な手帳を生み出すときの考え方としても面白いですよね。
もちろんモレスキンの展示もあって、あの美しいページを手にとって見ることができます。こちらは私も参加した代々木公園での「モレ見」=「モレスキンのオフ会」の様子を描いたもの。写真よりもあざやかに記憶が蘇ります。
なんと「モレ本」イベントの時のページも! ありがたき幸せ!
むずむずと手帳を開きたくなる
ハヤテノコウジさんの作品には、職業的なアーティストのような近寄り難さではなく、日常的なお絵かきのような親しみやすさがあります。
しかしページのレイアウトや構図といった仕掛けには芸術的なひらめきが張り巡らされていて、この日常を芸術化してしまうところが魅力なのだなあと思いました。
そんな作品の数々をみていると、当然自分も足元にもおよばないながら、自分だけの日常を描いてみたくなります。
今回お店にいらっしゃったハヤテノコウジさんに画材や絵を描くときの工夫をいろいろと聞くことができました。たとえばこちらはいつも使われているというスタビロのペン。すごい数ですが、空の色や木の緑を描くにも、何種類かの色を使い分けることで深みを出しているのだそうです。
あの枠をうみだす消しゴムハンコとインク台も拝見しました。全部手作りです。
店においてあった chai さん謹製「豆旅通信」にはこのあたりがさらに詳しく書いてあるのですが…これ以上は「旅屋」に足を運んでくださったかただけの秘密にしておきます(笑)。限定っぽかったのでお早めにー。
他にも、北欧の旅のシリーズ、造本デザイナーさんとのコラボで作られた作品など、たくさんの作品を見せて頂きました。時間をかけてご紹介くださったハヤテノコウジさん、ありがとうございました! おしゃべりにつきあってくださったとむとむさんも感謝です!
上記の作品の一部はハヤテノコウジサンの在店時間にしか見られない可能性もありますので、ご覧になりたいという方はぜひスケジュールをご確認いただければと思います。
個展は3月4日まで。私ももう一度今度はゆっくりとページの上で旅をするために足を運ぼうとおもいます。