新しく、便利になったEvernote Helloは「出会いのストリーム」を生み出す
ちょっと怖いアイコンだった Evernote Hello がアップデートされてかわいくなりました。そしていくつかの機能追加が行われています。
これによって、Evernote Hello は住所録なのではなく、「出会い」を記録してゆくアプリなのだということが明確になりました。そのことは以下の動画からも明らかです。
しかし「出会い」アプリとして機能するには今ひとつ、いやふたつ、いやみっつ、機能がまだ足りません。その件について、期待を込めてまとめておこうと思います。
人との出会いを覚える
私たちは人との出会いをどのようにして覚えているのでしょうか。動画で Phil がいうように、それには基本的に3つの記憶の手がかりがあります。
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顔:「ああ、あの人、あの場にいたよ!」という顔の記憶
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時系列:「先月のあのイベントで会ったはず」という時系列の情報
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コンテキスト:「誰と一緒にいたか」「何をいっしょにしたか」
この3つを補助するために、Evernote Hello は面白いログのストリームを作ります。時系列順に並ぶ人の顔に、Evernoteのノートが添付としてぶら下がっているという構造です。
Evernote Hello に人との出会いを追加してゆくと、カレンダーと人の顔がタイル状になったストリームが出来上がります。これが出会いのストリームというわけです。
人の情報を手軽に入力するために、Evernote Hello は3つの手段を用意しています。iPhone を手渡して入力してもらう方法、自分で入力する方法、そしてアドレスブックからの入力する方法です。
逆に、コンタクトリストから Evernote Hello から「連絡先」に紐付けすることも可能になっていますので、Evernote Hello が万能のアドレスブックにならずとも大丈夫という設計です。
素晴らしい。人の顔を忘れがちな私などは本当に活用したい…のですが、いまのところちょっと機能が足りない部分があります。
足りない機能その1:より柔軟な登録機能
たとえ「自分で入力」を選んだ場合でも、相手の写真はその場で撮影しなければいけません。あとから撮影した写真をフォトアルバムから選択したり、ツイッターのアイコンを入れることはできません。
これは顔出しを禁止している人や、むしろツイッターのアイコンで覚えている人を登録するときに面倒になります。
これは言い換えると、人と出会ったらその場で Evernote Hello を忘れずに取り出してちまちまと入力しない限りストリームを創りだすのがむずかしいということでもあります。
わざわざ Evernote Hello に入れたい出会いは普段会っている人よりも「初対面の人」「めったに会えない人」に偏ります。そしてその人達の前で常にEvernote Helloを持ち出すわけにいかないこともあるのですから、写真をこちらで登録できるようにしてほしいものです。
足りない機能その2:Hello 同士の通信機能
これはEvernoteでも当然考えていると思うのですが、いまのところ Evernote Helloユーザー同士で通信して「出会い」を記録する方法がありません。これがあれば、いちいち相手の情報を登録する必要はないのです。
たとえばイベントで Evernote Hello ユーザー同士が出会ったら、互いの iPhone を近づけて Bump アプリのように互いの情報を交換できればいいですよね。難しいのかな…特許的に。
足りない機能その3:過去に遡った編集
いまのところ入力できるのは「今」の出会いだけです。
しかし、すでに入力してあるコンタクトを利用して過去の出会いも編集できるようにして、Facebookのタイムラインのようなものが作れれば、記憶をさかのぼって入力できるのでストリームが豊かになります。
この3点を解消できれば、より柔軟に、迅速に情報を入力して自分の人脈ストリームを作り出すことができそうですし、過去もふくめた人脈の流れを追うことができます。
当然いくつかは中の人がすでに考えていることではあると思いますが、期待を込めてまとめておきました。
このアプリ、本当にいいところを攻めているという気がしますが、容易に「誰も使わないアプリ」になってしまいかねない危惧もあります。
すくなくとも私はいつでもEvernote Helloで撮影されてもけっこうですので、イベントなどで私を発見したら、ぜひ声をかけてカメラを向けてください。なるべく面白い顔をするようにします(笑)。