場所に近づいたらその場のタスクを教えてくれる OmniFocus for iOS の新機能
今日リリースされた iOS5 でなによりも期待しているのがノーティフィケーション機能です。iPhoneはきっと誰よりも私の予定と現在地とを知っているのですから、そのiPhoneにやんわりと行動を指摘してもらえるのは一番の近道というわけです。
たとえばこれまで iOS の制限から、「この場所に来たらアラームを鳴らして」といったノーティフィケーションは実現しなかったのですが、それが iOS5 では可能になります。iOS5 についてくる Reminder アプリはまさにこれを実現してくれますが、こちらは割合簡単な ToDo アプリなので普段利用しているアプリの対応が重要なわけです。
そこでまっさきにアップデートしてきたのが、さすがは(多少複雑ですが)最強のタスク管理アプリケーション、OmniFocus です。
地図上でタスクを確認。近づいているかどうかも一目で
OmniFocus にはもともとマップの機能がありました。GTD の概念でいう「コンテキスト」を実現するために地図上に場所をいくつか設定して、その場でのタスクを登録しておくことができるというものです。しかし、行き先が何十ヶ所もある人でもない限り、いちいち地図を確認する頃にはタスクを思い出しているということがあって、なかなか活用しづらい機能でした。
そこで今回のアップデートでは、タスクに「現在地」「あるコンタクトの住所」「座標」「検索した住所」「どこでも」といった柔軟な位置情報を付与することができるようになりました。タスクのノーティフィケーションも、その場所に「到着したら」「近づいているなら」「離れているなら」といった条件を設定できますし、ノーティフィケーションを発令する距離も指定できます。
また、複数カレンダーに対応した「予定表」ビューも OmniFocus を利用する大きな理由です。今回のアップデートで異なるカレンダーのアカウントの扱いが楽になりましたし、見た目も改善されています。
「時間」「場所」「フォルダ」「コンテキスト」といった断面でタスクを管理できる OmniFocus は最初こそ複雑ですが、慣れてしまえばこれほど使いやすいものもありません。
いまこそ「場所」と「状況」のコンテキストをわけよう
覚えておきたいのは、GTDはまだ iPhone が登場する前に書かれた本だという点です。当時はこれほどまでにタスクがどこでも手をつけることが可能になるとは予想できませんでしたし、それを念頭に書かれてはいません。
しかしだからといってGTDの有用性には変わりはありません。ただ、コンテキストの考え方を今に合った形にする必要はあります。たとえば「自宅」「職場」というコンテキストは完全にその場所でしか行えないタスクに限定して、いつでも手をつけることが出来るタスクは「どこでも」にしておく、あるいは「役割」といったメタ的なコンテキストで整理するという方法があるでしょう。
OmniFocus で GTD をしている人は、ぜひこのコンテキストの見直しも含めて今回のアップデートに慣れておくと、あとで大きな時間短縮、生産性向上につながると思います。
iOS5 とノーティフィケーションが導く新しい世代のアプリの活躍がいまから楽しみです。
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