ツイッターをするようにメールを処理できる Sparrow がすごい
GMail を Chrome から使っていると、もう二度とメールクライアントに戻る日なんてないのではないかと思っていましたが、それが激しく揺らぎます。
App Store の有料アプリのトップに躍り出た Sparrow は、Mac OS X 版の Twitter アプリ(つまりは旧 Tweetie)とよく似た UI を備えており、「メールをツイッター化」してしまうような使いやすさをもっています。
以前から Daring Fireball の Jhon Gruber が「ツイッタークライアントは iOS アプリだけでなく、Mac アプリの UI に洗練をもたらした」と言っていましたが、それがメールクライアントにやってきた形です。画面全体を覆ってしまう3ペインの UI しかないという前提を外してしまうと、こんなことになるのか!
まず Sparrow を利用するにはいまのところ GMail アカウントが必要です。汎用のメールクライアントではないというところに注意してください。また、GMail 側で IMAP も有効にしなければいけません。
GMail と関連付けられると、受信箱が読み込まれます。すでにツイッターのタイムラインをみているような感覚ですね。左側に受信箱、スター、送信メール、ドラフト、検索といったアイコンが並んでいます。
読みたいメール上でスペースを押せば、本文がポップアップされて表示されます。スレッド化されたメールにもちゃんと対応しています。
また、右下のアイコンを利用して普通のメールクライアントのように利用することも可能です。
これではフォルダなどがなくてメールの整理が不便かというと、そもそも GMail にはフォルダはなく、タグしかありませんので、左下のアイコンからタグを選ぶだけでのぞみのタグのメールを表示できます。
本当にツイッタークライアントではないかと思うほど簡略化された UI ですが、たしかにメールクライアントです。でもこの UI でメールを書くと、思わず 140 文字以内にしてしまいたくなりそうですね。
Sparrow は本当に使えるか
さて、UI が素晴らしいのはよいとして、メールクライアントとして Sparrow は利用できるのでしょうか。GMail の強みはブラウザを経由して宛先のコンタクトなどを補完したり、メールをいくらでも検索できる点です。これが Sparrow で失われていては意味がありません。
実験してみたところ、コンタクトは Sparrow によってすでに読み込まれていますので、新規メールを作成して宛先を入力する際には GMail で期待されるのと同じような補完がきちんとなされます。
また検索についても、GMail で行うのと同様のすばやい検索が実行されるので問題ありませんでした。ただ、ほんの一部、「堀」といったように1文字検索が実行できないといった制限はありました。
この他にも複数アカウント、メールアドレスのエイリアス、添付ファイルのクイックルックといった機能にも対応しており、申し分のない仕上がりとなっています。
現在は GMail のみに対応していますが、今後さまざまな IMAP メールサービスと対応してゆくそうです。
Google Reader に対する Reeder がそうであったように、Sparrow はクラウド上のサービスを手元で便利にしてくれるアプリです。
もう一度、メールクライアントと恋におちるのも悪くないのかもしれません。