仕事にとって大事な第一の、そして唯一のルール
すべてのテクニックやハックに先行しているが故に第一にして唯一といえる、当然すぎるルールについて Seth Godin のブログで紹介がされています。
そのルールとは、「仕事の『場』に居ること」。
When you’re doing hard work, getting rejected, failing, working it out–this is a dumb time to make a situational decision about whether it’s time for a nap or a day off or a coffee break.
難しい仕事に挑戦したり、拒絶されたり、失敗しつつあったり、解決策を見いだそうとしているそんな瞬間は、昼寝をしようかとかコーヒーを飲んではどうだろうかなどといった甘い状況判断が許されない。
Zig taught me this twenty years ago. Make your schedule before you start. Don’t allow setbacks or blocks or anxiety to push you to say, “hey, maybe I should check my email for a while, or you know, I could use a nap.” If you do that, the lizard brain is quickly trained to use that escape hatch again and again.
Zig が私にこのことを20年も前に教えてくれた。始める前に予定を組み立てるべきだ。挫折や中断や焦燥感から「ちょっとだけメールでもチェックしよう」とか「ちょっとでいいから昼寝しようじゃないか」などと考えている場合ではない。そうすれば、あなたの原始的な脳は何度でもその脱出口を利用するようになるだろう。
仕事場にはいても仕事の「場」に自らを投げ込めずにいることがなんと多いことか、私にも覚えがありすぎます。
今日は査読論文の改訂作業をしている最中に、あまりの焦燥感になんどコーヒーを飲みにいった? なんど気ぜわしく席を立ったかと思うと、別に何をするでもなく廊下を一周して帰ってきた? 私もこの「第一のルール」の高い壁の前でなんども跳ね返されている弱い存在です。
この恐怖や焦り、「自分には立ち向かえないのではないだろうか」という自問自答から救われる一つの方法は、「失敗したからといって○○になるわけではない」と最悪の事態を想定しておくことです。
論文が通らなければ、別の雑誌にもっと良いものを再投稿するまでのこと。失敗したとして、すぐに職がなくなるわけでもない。だから今もてるすべてを投入することから心をぶれさせてはいけない。
恐怖や焦りは手を変え品を変えて私たちをこの「第一のルール」から背かせようとやってきます。それを乗り越えるにも、私たちはただ意志を強くするだけでなく、時にはハックを使い、時には名言で自分を鼓舞して、あの手この手で仕事の「場」に向き合うための術策を練らなくてはいけません。
あるいは Seth のブログを読むのも大事かもしれません。いつも心を揺さぶるエントリーばかりでとてもおすすめです。
p.s.
一方で、この記事の最後には、仕事にちゃんと向き合うかわりに、毎日一定の時間で仕事を終え、週末には仕事をしないという方向にもこのルールは利用されると書かれています。
無理をしろ、とは別のことなのですね。