「1日に2つだけの ToDo を装填する」のが意外に効果的

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「最も大事なタスクを最初に実行する」

「『大きな石』のタスクを先にこなすことで少ない手数で最大の効果を」

といった標語ではなかなか現実に物事が片付かないと思ったことはないでしょうか?

ToDo の不思議と言ってもよいのですが、「一番大事なタスク」はなかなか一目ではわかりません。GTD をしていてもわかるように、ToDo に入れるものののほとんどは粒度の細かい「せわしい」タスクであって、本当に重要性が高いものはそこから梳いて見つけ出さなくてはいけないのです。

ToDo をむやみに長くして、ただ忙しくしていることをいいわけにして本当に大切なタスクを実行していない状態に陥るくらいなら逆に一日に実行して良いタスクの数を制限してみてはどうだろう?

そう考えたのが、WorkAwesome で紹介されていた Janna Marlies Santoro さんの「ToDo 2つルール」です。

実行するプロジェクトは一日2つだけ

もちろんメールなどで仕事の依頼があるたびにそれをメモすることはしても、実際に行動を行うときには「1日2つだけを選ぶ」というのがこの方法です。たとえば次のように進みます。

  • 月曜日:Aプロジェクト、Bプロジェクト(この日締切り)

  • 火曜日:急な用件、Aプロジェクト

  • 水曜日:C プロジェクト、Aプロジェクト

  • 木曜日:Dプロジェクト、Aプロジェクト

  • 金曜日:Cプロジェクト終了、Aプロジェクト

面白いのは、BCD といった日々の細々とした作業と並行して、A という長い時間をかけている作業が並列しているです。

雑用 BCD を先に月曜に片付けてからゆっくり A を行うという考え方もあるのですが、タスクというのは一つを潰すたびに増殖しがちですので、放っておけば雑用 EFGH… と続いてしまいます。

「一日2つ」とすることで、「雑用だけ」の日がなくなり、むしろ長い時間をかけるプロジェクトとの間に一つのバランス点が見いだせるのがこの方法の良い点です。

数日だけ実験的にやってみていますが、心理的な負担が軽くなるのが特徴的ですね。A プロジェクトのような大きな仕事だけではなく、他のことをしてもいいのだという保証が潤滑油になっているのかもしれません。

もうちょっと続けてみて、感想などお聞かせできるようになったらまた書きますね。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。