満員御礼! クラウドハック・セミナーまとめ

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先日2日には、佐々木正悟さんとの「クラウドハック・セミナー 〜自分をクラウド化する方法〜」を開催しました。ご来場の皆さん、ありがとうございました!

すでに Beck さんが長大なレポートを書いてくださっているのと、佐々木さんが補遺を書いてくださっていますが、ここでは若干のまとめなどを書き残しておきたいと思います。

クラウドハックって?

セミナーではいい忘れたのですが、あのセミナーのスライドの骨子はほぼ 15 分程度で iPad の Keynote で作成して、そこから肉付けしたものでした。

細かくいうと「アイディア出し」には 15 分程度、「素材集め」には累計で 30 分程度、「実際のスライド作成」には4時間ほどをかけていますが。このすべての作業を、バスにのっているあいだ、タリーズコーヒーの一角で E-mobile につなぎながら、そして開場前の現地で作成しています。

佐々木さんとの折衝は Skype でその都度テーマやアジェンダをやりとりするだけで、実際にスライドを付きあわせたのは会場で会ってからです。

クラウドハックというと、「Google Docs の使い方」「Dropbox の使い方」という話になると思われた方も多かったかと思いますが、実はこうしたツールの使い方そのものよりも、使うためのワークフローの方が「クラウド」的で、本質的だったりします。

  1. 作業そのものをクラウド上でできる部分とそうでない部分に分ける

  2. 創造性が必要な部分と単なる作業を分ける

  3. 時間とアテンションの必要量に応じて分ける

このルールを適用できるかという基準でツールを考えてゆくと、「時間と集中力をちゃんと節約してくれているサービス」とそうでないものがはっきりと色分けされていきます。このあたりが今回のテーマの前半でした。

Crowd の力

日本語でしかできないダジャレを使って、cloud と crowd の話を後半では持ち出しました。というのも、クラウドの話をすればするほど、どれだけ自分がネット上に置いた情報によって助けられてきたかがわかるからです。

たとえば iPhone 情報整理術のテーマ一つをとっても、ブログを書き、読者からの反応をみることで本のテーマを深めることができました。人気のあった記事がいくつか本の中に入っているのはそのためです。

いまのところ「クラウド」というと、データの軸足が手元のハードディスクであることへの比較としての「クラウド = ネットの」という意味合いが強いと思います。しかし数年後はこれが常識化して、自分の仕事ばかりではなくて、人生そのものが「クラウド化」してゆくのだろうなという、そんな夢をみています。

今回のセミナーはスライドを説明しているうちに考えてもみなかった言葉が次から次へと出てくるという体験もしました。しかしこのプロセスを毎日行っているのがネットであり、ブログなのだろうとなと思うと、私は感謝してもしきれません。

ちょっとエラそうな話にかたよった今回のセミナーでしたが、「クラウドってなんだろう?」「普通の人になんの関係があるのだろう?」そんな視点で考え込んで暴走したあげくのことと、お許しください!

p.s.

今回のスライドですが、もうちょっとこのテーマを温めて、さらに分かりやすいものを作るまでの道半ばにありますので、今回はご遠慮させてください! また公開する日もくることと思います。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。