ユビキタス・キャプチャーの習慣 (2) あなたの Inbox はどこにある?
ユビキタス・キャプチャーの「ユビキタス」はタスクをすべて捉えることでもあります。そう、GTD のためのものでもあるのです。
ときおり読者の方から GTD、マインドマップなどについてメールをいただくのですが、今回は K さんから以下のような相談があって今週のユビキタス・キャプチャーの話題にあっているなあ、と思って取り上げたいと思いました。
質問: GTD の「収集」のプロセスでは俯瞰がなかなかできないので、マインドマップの方が便利に使えるような気がしています。でも逆にマインドマップから「整理」「処理」「レビュー」の段階にいく仕組みがなくて困っています。この段階で Evernote を利用したいのですが、これをつなぐ方法がわかりません。mehori さんはどうされてますか?
私もタスクをすべて忘れないためのキャプチャーのためにマインドマップを利用することはよくあります。たとえばいきなりモレスキン手帳のなかにマインドマップが描かれていたり、手書きのマインドマップが Evernote に格納されています。
GTD とマインドマップといえば、「GTD 創始者が明かす実践の秘密」という記事でも紹介した通り、David Allen さんも利用していて「収集」フェーズには確かに便利な手法です。
ところがマインドマップはタスク管理のツールではありませんので、収集と処理とが別になってしまって確かに不便な気がします。この質問もそうした悩みなのではないかと思います。
Where is your inbox?
でもこの場合は、最終的な「処理」の場所が Evernote ですので、実はおもった以上に楽に解決をすることができます。描いたマインドマップを Evernote に格納して、そのノート自体を「収集」から「処理」まですべてを行うプラットフォームにしてしまうのです。
Step 1. Evernote に週次レビューのマインドマップをいれる
私はこのステップを紙の上でやって、ScanSnap で取り込んで Evernote にいれています。毎週一枚を描かないといけませんが、先週のものを参考にしますのでそれほど時間がかかるわけではありません。
Step 2. マインドマップの入ったノートに ToDo 項目を付け加えてゆく
実際にはこのマップを前にして私は OmniFocus を起動するのですが、Evernote を使っても同様に便利なシステムを作ることは可能です。
ノートに ToDo を追加する機能を使って、マップをみながらブレイクダウンしないといけないプロジェクトやアクションを引き出していきましょう。
Step 3. 「処理」もこのノートから
あとはこのテキストベースの ToDo リストを直接 Evernote のノートの中から利用していきます。次の週次レビューになったら、まだチェックの入っていないタスクをすべて次のノートにコピーして、継続することができます。
この方法の良い点は、「収集」と「処理」をひとつのノートでできてしまうという点です。
GTD を行う場合、「最適なツールがない!」と嘆く方が多くいるのですが、「収集と処理」をどのように自動化するかという点に集中するよりも、「自分の inbox はどこにあるのだろう?」という点に着目する方がうまく実装できることが多い気がします。
inbox を Evernote にするのであれば、他のツールでキャプチャーされる情報はすべて Evernote になんらかの方法で持ち込まなくてはいけません。このように考えることで、「Evernote と xxx の連携ができるか?」と状況を複雑にせずにすみます。
こんな答えで参考になればいいのですが!
タスクをキャプチャーするみなさんの inbox は、どこにありますか? そこにすべてのものがキャプチャーされていますか?
Happy Capturing!