Evernote オフィスを訪問してきました!(後編)
ちょっと間が開きましたが、アメリカでの Evernote オフィス訪問記の後編です。そもそも今回の訪問は先日紹介した Evernote 日本語化の進捗をみせていただこうと思ったのがひとつの目的だったのですが、その後どうなったのでしょう?
日本語化、二つのステップ
Evernote の「日本語化」と一言でいいますが、ここには二つの大きく異なる作業が含まれています。ひとつは、ウェブだけでなく、Windows, Mac, iPhone といったクライアントの日本語ローカリゼーション。もうひとつは Evernote 最強の機能である画像内の文字認識を日本語に対応させるという作業です。
日本語のローカリゼーションについては、先日の記事以降、ボランティアの方が急に増えて一気に作業が進んだことを担当者の方がとても感謝していました。現在、翻訳家の手によって Mac クライアントなどの残り部分の翻訳が急ピッチで進められているそうです。
肝心の日本語画像認識については、実例をみせていただいたところ、名刺の住所を読み込んだりといった基本的な認識は見事に出来ていて、着々に進んでいるという印象をうけました。あとは画像認識の精度と、サンプル数の問題だそうです。
このサンプル数が問題
うかがった話によると、Evernote で手描きの画像認識が可能になるには、ひとつの漢字あたりに百種類ほどの手書きや字体を読み込ませて膨大なデータベースを作らなくてはいけないのだそうです。
ですので、日本語の活字の認識は比較的簡単にすむものの、手書き文字の認識率はゆっくりと着実にデータを与えて精度を高めてゆく必要があるとのことです。考えてみれば英語の画像認識もそうでした。実は英語の認識もゆっくりと、この1年半で認識精度は向上していて、いまではさまざまな字体でもちゃんと読み取れるようになっています。
このあたり、日本語での画像認識が着実に成長できるように、今後協力の方法を何か考えたいところですね。
おまけ
この日の夕食は CEO の Phil さんの案内で実に美味しいアジアレストランへと案内していただけました。美味しいワインを傾けつつ、Evernote への思いや未来のビジョンについて興味深い話をたくさんきくことができました。
このあたりはまたあらためてご紹介したいと思います。
p.s.
夕食でいただいた、折り紙でたたまれた紙箱のなかで蒸した香味魚。大変美味でした!