文具で生活が変わる、Stationery Hacks! (マガジンハウス)

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手に入れるのが怖い本って、時々ないでしょうか。本の中で紹介されているものがあまりに好きで、さらにたくさんのものを買ってしまいたくなってしまう本です。

そんな気持ちでうーん、どうしようかと買いあぐねていた STATIONERY HACKS! でしたが、著者である小山龍介さんに iPhone 情報整理術をお送りしたところ、ご厚意で一冊いただいてしまいました。実にわらしべ長者の気分です。

この本は「文具で楽しいひととき」の土橋正さんとの共著で、文字通り文具を愛する人のための、ハック的な文具紹介ガイドになっています。

開くと、こうした本にふさわしく全ページがカラー写真による文具の紹介で一杯になっていて、LOFT か東急ハンズの文具コーナーを歩いているような気持ちになってきます。

とはいっても、実際の文具売り場や文具のカタログ雑誌のようにペンばかり一カ所で紹介していてどれがいいのかわからなくなるようなことはありません。本書は整理・発想・表現・環境・時間という5つのテーマで構成されていて、それぞれの章にあわせた文具が取り合わせてありますので、「読める文具本」としての一面もちゃんともっています。

紹介されていた商品の中で特に気になったのが、土橋さんオリジナルの「時計式 ToDo 管理メモ」と、机の下で使える「折りたたみ式携帯三脚椅子」です。

時計式 ToDo 管理メモは、タスクではなくて時間を管理するというアナログツールとしてとても画期的なテンプレートになっています。

また、山で利用するためにもっていた携帯椅子を机の下での足休めに使うというアイディアは目から鱗でした。いつも椅子の上であぐらをかいたり正座をしている私ですので、ちょっと利用してみるつもりです。

こうした「文具で生活が変わる」ポイントが紹介されているのも面白かったのですが、文具本としてのちょっと意外だったのは、airpenMINIや、マイクロ・プロジェクター MPro110のようなパソコン周辺機器の便利用品も数多く紹介されている点です。文具も進化しているのだなあと実感。

わらしべ長者とか喜んでいるのもつかの間、本書に載っている面白い文具を片端から試していたらあっという間に財布が空になりそうです。

でも文具好きなんだからしかたありませんよね。そんなみなさん、書店で手に取ってみてください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。