手帳に書き込むのがおっくう? 140 字ずつ書けばそんなことない
iPhone とデジタルガジェットがどんなに進歩しても、紙の手帳がどうしても必要な局面は消えません。ユビキタス・キャプチャーの習慣は紙の手帳の側面援護があってはじめて成り立つのです。
しかしここで問題なのが、私たちはふだんあまりにキーボードでものを書くのに慣れているので、いざ手書きとなるとすぐに手が疲れてしまったり、強ばってしまうという点です。
「なにを馬鹿な」と思う人はモレスキン手帳を取り出して1ページを休みなく書いて埋めてみてください。手書きに慣れていない人なら、半ページも書き込む前に、なんだか言いたいことを書くのにいつまでもかかっているようなおっくうな感じにおそわれるはずです。これではなかなか手帳を埋めることはできません。
そこで利用できるのが Twitter の知恵を利用して 140 字という制限で手帳を書き込んでみるというやり方です。
モレスキン・ポケットのサイズだったら、私の場合、横に 17-20 文字で記入していきます。この字の大きさだと、140 文字は7-8行になり、時間にして2分程度。これだったら、一息で書くことが割合容易です。
この話題は以前 Going My Way の kengo さんが、魅力的な「吹き出しノート」にするとメモをすらすらとれると記事にされていたのと本質的に同じで、なんでまたわざわざとりあげるんだと思われるかもしれませんが、「手帳を埋める」という上で非常に大事な点なので繰り返すに値すると思います。
どうしてこうした字数制限が役に立つかというと、二つの点が上げられると思うのです。
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制限するとかえって創造性が広がる: 指がつかれてしまうのが 140 字であれ、100 字であれ、**「自分はこの程度の文章で考えをまとめる」という目分量が先行しているとそれを埋めやすくなります。**ランニングで「あの木まで走る」と目標を追うのに似ていますね。
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考えの原子を分子にできる: 手帳のページのような大きな紙をみるとどうしてもやりがちなのが「このページ全部を使って考えていることを説明しよう」としてしまうことです。しかしモレスキン・ポケット1ページをうめるとだいたい 400 文字になります。下書きやアウトラインなしに書くのには、ちょっと負担が大きめなのです。7行という制限は、手帳のページをアウトライン化して埋めやすくしてくれる、ともいえるのです。
つまりは 140 字それ自体の利点と、140 字を積み上げる利点というわけです。
今日起こったこと、今日話したこと、今日見たもの、考えたこと、それを7行ずつでまとめることができるなら立派な記憶の断片を、効率的にキャプチャーすることができるのではないでしょうか。
7行がつらいという場合は、Twitter だって 140 字をフルに使ってつぶやくことは少ないのですから、3行、5行などを目安に調整してみることをおすすめします。
手帳を何冊も埋めるのが目標だとしても、まず埋められるのは次の一行なのですから!
p.s.
話題になっている「ツイッタ— 140 文字が世界を変える」を読んでいるところで、今まで知ったつもりでいた Twitter の楽しみ方を再認識しているところです。
考えてみれば私の Twitter マナーはアメリカからきている部分が多かったので、日本の Twitter 文化との比較とか、とても面白いものがあります。
同じ 140 字でも、日本語の方が情報量をのせられると思うのは私だけでしょうか? 日本のユーザー、得していますよ!