「羽アリなう」Twitter のリアルタイム検索の思わぬ利用法
あんまり気持ちの良い話ではないかもしれませんが、今日自宅の書斎で仕事をしていると目の前に数匹の羽アリが飛んできました。「おや、一匹ならともかく数匹とは」と思って網戸を見てみると編み目よりも小さな赤い侵入者たちでいっぱいではありませんか!
もしやと思って Twitter で「羽アリ」を検索してみると私の自宅がある横浜市から北関東までの広い領域で羽アリについてつぶやいている人が大勢いて、「なるほど、雨のあとで大発生したのだな」と納得できました。
こうした情報、実は Google はもちろん、専門家にも把握することが不可能ないわゆる “in situ”、つまり「現場」の データなのです。
現時点での Google はまだリアルタイム検索が弱いですので「今」「何が起こっている」という情報は Twitter が最も正確に把握できます。
こうした情報は研究者の人が詳しく知っているんじゃないか? と思われるかもしれませんが、数人の人がどんなにがんばって奔走しても大勢の人々の「羽アリなう」には敵いません。むしろ研究者にとって、この情報はのどから手が出るほどほしいデータなのです。
竜巻の例と Twitter の可能性
たとえば竜巻の調査がいい例です。竜巻はイラストではよく灰色の渦として描かれることがあるので、「みればわかる」と思われがちですが、実はあれば地上のものを巻き上げている場合に限られていて、実際の竜巻は被害を起こす直前までは透明で見えないことのほうが普通です。
そうした竜巻が実際に「あった」と判定するには、次の日になって調査を行い、木の倒れた方向や破壊の状況から竜巻だった「らしい」と判断できるだけです。
こうした学問的な調査はさておき、「突風だ!」「屋根瓦が飛んでる!」「看板が危ない!」といった Twitter のつぶやきを拾い集めて地図上にリアルタイムで載せることができれば、災害の実態をリアルにつかむことができます。若干のスパム投稿は、大勢の人のつぶやきに埋もれて意味をなさなくなるので、スパムもあまり心配ありません。
Twitter API には Geotagging が追加される予定ですし、今後日本語検索がさらに強化されるに従って、面白い応用方法があるかもしれません。
リアルタイム検索を利用した Google でも不可能な使い方、他にいいのがありましたらぜひコメント欄でどうぞ!