整理上手な人の秘密は...収納を放り出すこと?

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ようやく引っ越し後の混乱から脱しつつありますが、まだまだ足下を注意していないことには思いもかけない荷物ですねをぶつける状態のまま暮らしています。

今回は書斎の面積が前の部屋に比べて -20% ほどになることがわかっていましたので、自分の人生の一部とも言える膨大な本を捨てずに収納するためにもいろいろな工夫をしなければいけませんでした。

しかし家具の配置や本棚の最適化といった作業を始める前から引っ越し計画の要となったのは、逆説的に聞こえるかもしれませんがまず「収納を放り出す」ことでした。

Unclutterer でも衣装タンスなしで1年間過ごしたという夫婦の話が登場していて、まったく同じ考え方だったのに親近感を感じました。

この夫婦は「服を減らして → タンスを処分する」という順序ではなく、「タンスを処分して → 収まらない服を強制的に処分」という方法で、そもそも服を置くことができる場所を最初から与えないことによっていらない服をあぶりだして物を減らすことに成功したのでした。

**「収納があるから片付く」のではなく、収納があるから物が増えてしまい、さらに片付かなくなる。**これは整理整頓が上手な人だけが知っている、いわゆる Dirty little secret というやつですね。

私は昔、コクヨのファイルボックスが大好きでこのファイルケースに書類からちょっとした説明書のたぐいまでつっこみ、それを今でも10数個棚に並べていたのですが、今回は最初にこれをすべて捨ててしまうことをしました。

ケースを捨ててしまうと、どうしても中身はどこかにやらざるをえませんので、「置いておく価値があるか」というシビアなフィルターを通過した物しか残りません。この手順と、ScanSnap をフル活用させることで膨大な書類をあきらめて捨てることが可能になりました。

しかし問題は…まだ私ほど物を捨てる習慣のない相方の荷物がいろんな場所に侵食してきていることでしょうか…。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。