多彩なサービスと連携し、外国語を10単語ずつ学べる "Learn 10"

learn10.jpg Learn A Language, 10 Words At A Time | TechCrunch

昨日つくったコミュニティーにはさっそく今の時点で 70 人以上の人が参加されてちょっと驚いています(せいぜい10人くらいかなーなんて思ってました。登録して下さったみなさんありがとうございます!)。

もう一つ気づいたのは、春ということもあってみなさんが宣言されているチャレンジの多くが「英語学習」と「毎日の記録」だったということです。

ライフハック流のちょっと変わった英語学習法については佐々木さんとの共著「英語ハックス」で心ゆくまで書きましたが、ウェブを使った学習法はその後もいろいろ出ています。

最近耳にしたなかで最も光っているのが TechCrunch で紹介されていた Learn 10 です。

Learn 10 はその名の通り「外国語を 10 単語ずつ覚えてゆく」ためのデータとツールを用意してくれているサイトなのですが、以前紹介した Learn it List にくらべていろいろなサービスとの連携を提案している点がユニークです。たとえば:

  • 単語の意味や追加情報を調べるのはもちろん、Twitter で実際にどのように使われているか実例をみることができる

  • 10単語のリストをメールや、Twitter などといった複数の手段で受信できる。

  • 自分の発音を録音して Seesmic を通してネイティブの人に発音の善し悪しをコメントしてもらう

  • iPhone 版のウェブアプリで、手軽に単語を受信できる

  • API を提供していて、Learn10 の上で動くアプリを作ることも可能

といった機能があります。

特に「実例を Twitter で見る」という機能が、これまで教材作成にかかっていた経費と手間をウェブの力で乗り越えていて素晴らしいアイディアだと思います(ウェールズ語の実用例が少ないのは、まあ、しかたありませんが…)。

ちょっとだけ微妙なのは、Learn 10 のページを日本語で表示することは可能なものの、多分 Google Translate 任せでやっているので、日本語がちょっとおかしい点です。一番使いやすいのは英語インターフェースですが、英語を勉強するのに英語のインターフェースのページを利用というのは…いいのか、悪いのか。きっといいことなんだろうけど、なんだか変です。

こうした単語サービスを利用するうえで一つ注意していただきたいのは、「単語を10個覚える」サイトだからといって、必ず毎日10個暗記していなければいけないという訳ではないという点です。

全般的にいえることですが「1日10個だから、えーと、3ヶ月で約900個だな…」という呪縛は危険です。数々の失敗から学んだ持論ですが10個のうち、明日になっても覚えているのはせいぜい半数くらいではないでしょうか?

むしろ**「言語と向き合っている時間」が長ければ長いほど、単語が覚えやすくなってくる**という効果に期待して、しつこく触れてみましょう。すると最初のころは1日に10中2個しか暗記できなかったものが、次第に10中5に、7に、9に、という具合になっていきます。

「英語がなじんでくること」これが語彙力の成長なんだろうなと私は思っています。

Learn 10 を利用するにはサイトで登録するか、Facebook のアカウントを利用してコネクションをすることから始められます。春になって外国語を学ぼうとしているかたはぜひ一度ご覧下さい。

p.s.

「3週間チャレンジ」のコミュニティー「4月の進捗」のトピックを立ち上げておきました。昨日チャレンジを宣言して下さったかたは、よければ進み具合を書き込んでみて下さい!

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。