複数文書をマージし、コラボレーションを加速する TextFlow
TextFlow Gets Online Collaboration Tools | Read Write Web SubEthaEdit のようにリアルタイムで複数の人が一つの文章を編集できるツールが出現したときには「すごい!」と思ったものでしたが、実際のところ利用したことはほとんどありません。
というのは、ペア・プログラミングをしていたとしても二人の人が同じ物を編集していると、どうしても意向の違いや、片方の人が編集するつもりだったところを別の人が意に沿わない形で編集してしまったり、なんだか面倒だったからです。
実際に必要だったのは、「リアルタイムに文章を一致させる」という解ではなくて、ほぼ同時期にコメントや、修正が行われた複数の文章をマージするためのツールでした。
TextFlow はまさにこうしたニーズに応える、ちょっと変わったサービスです。
たとえば論文のような、一つの Word ファイルを書いていたとします。この文章の完成を待たずに、3人の同僚にこの Word ファイルをメールで送り、手直しをしてもらったとします。その間も自分は元のコピーに文章を追加しています。
TextFlow は今自分が手元にもっているファイルと、手直しを施して貰ったそれぞれことなる3つのファイルを解析してビジュアルに差分を作り、それぞれの異なる点をマージするか、リジェクトするかといった作業をクリック一つでできるようにしてくれます。
言葉では説明しづらいので、こちらのエントリか、TextFlow ホームページのムービーをみてもらうと分かりやすいと思います。校正や編集作業を行う人にとっては素晴らしい発想のツールだと思います。
TextFlow の面白いところは、Adobe Air のクライアントである一方で、文章の共有や解析などはウェブを介して行うという、半分はデスクトップクライアント、半分はウェブサービスという形をとっているところです。Air の特性を利用した新しい種類のアプリですね。
日本語の文章で試してみたところ、基本的な差分をとることには成功しましたが、文字の入力におかしなところがあったり、まだ英語以外の言語では難しい面もあるようです。でもこういうツールがもっと台頭してくると楽しそうです。
そのうち論文の査読コメントもこんな調子でできないものか…。