減らせば速く・楽に・充実できる:「情報ダイエット仕事術」本日発売!
Lifehacking.jp の初の単著の本企画「情報ダイエット仕事術 」が本日発売となりました。予約してくださったみなさん、本屋さんで手に取ってくださったみなさん、ありがとうございます!
「情報ダイエット」というと、このブログでも繰り返し話題にしてきたテーマですが、それをあえて一冊の本にした理由、そしてこの本の特徴についてまとめておきたいと思います。
「誰にでもできること」を書きたかった
私はいわゆるスーパービジネスマンではありません。肩書きだけで本が売れる人間でもありません。仕事術・ライフハックが好きな一介のブロガーです。
そんな自分が、この一年で出版された数多くの仕事術の本を見ていて感じたのは、多くの尊敬すべき人々が本を出していて、どれをみても「すごい!」と感じる一方で、私みたいな人間でもできるような、ベーシックな習慣に落とし込んだ本はないのかな、という点です(そういう意味では「成功ハックス」が私には最もしっくりときます)。
また、「もっと努力して、我慢して、修行して、歯を食いしばって、あんなスキルもこんなスキルも身につければきっと『成功』できる!」というメッセージも、なんだか自分がそうした人間ではないので書けないというのもあるのですが、なんとなく「違う」という気がしました。それよりは**「無駄を減らし、近道を探し、バランスを取り戻して、無理のない変化の仕組みを作る方が、自分のポテンシャルを最大限活かせる」**という視点を持ち込みたいと思ったのです。修行はその後でもいいじゃないか、というわけです。
他人のテクニックを導入するよりも先に自分の time と attention をどこにあるかを最適化する。そうすることで、ビジネスマンから研究者に至る、ナレッジ・ワーカーの成長のプラットフォームを作りたい。それを誰よりも自分のために書いてみたいと思ったのが、本書の企画を大和書房さまからいただいた時に思ったことでした。
なぜ7章に分かれているか
本書の内容は、扱っている話題こそ Lifehacking.jp の多くの記事で触れられている内容ですが、まったくの書き下ろしで、ブログではできない体系立てた構成をしています。
この構成は円を描くような7つの章になっていて、まず第1章では、実現不可能な大目標をダイエットして、現状からボトムアップで構成する「人生を変える1つの習慣」作りについて書いています。
この第1章で考えた小さな習慣を実装するには、「時間」「集中力」「クオリティの高い時間」が必要ですので、そこで第2章では「時間ダイエット」を、第3章では「集中力」を、第4章では「割り込み制御」について書くことで、目標実現のためのプラットフォームとしてのワークスタイルを描いています。
1から4章が「訓練」なのに対して、ここからは「実践」になっています。第5章は「インプット・アウトプット」の実践について、第6章は「習慣形成法」について書いています。
第7章は、小さな習慣を身につけることができたら、それをゆるやかに大きな人生の変化につなげるための方法について書いています。いうなれば、軽いランニングができるようになった時点で、次はマラソン、というわけです。そして第7章の内容は、また第1章につながっていきます。
特設ページ・カードデータ
本書の特徴の一つとして、実践をモニターするためのカードを作成しているという点もあります。それらは本の特設ページからデータとしてダウンロードできるようになっています。
このカードをデザインしてくださったデジカルさまは、なんとこのデータを無償で公開・改変してもよいとおっしゃっていますので、これらのファイルはこのブログと同じ、Creative Commons BY-NC-ND で配布したいと思います。
デフォルトのままでは気にくわないという人は、PDF ファイルを Illustrator で開いて自由に改変してくださってけっこうです。(デジカルではこうしたイラストデザインも手がけているそうですので、気に入った方はお仕事を依頼していただけると、私も嬉しいです)
さて、とりあえず本ができましたので、今後は「情報ダイエット」に関連した記事をアップするたびに、特設ページの方にリンクしつつ、一つ一つの章についてより細かいテクニックについて紹介していきたいと思います。これからがむしろ本番です。
これだけは書いておきたいことが一つだけ。
本書を執筆している間は「読んでくれる全ての読者に贈り物として届けたい」という気持ちで書いていましたが、図らずもクリスマスに発売という運びとなりました。
でも本当は、著者である私自身が、この本を贈り物のように感じています。というのも、こうした本を書けたこと自体が、Lifehacking.jp の読者のみなさんのおかげ、セミナーに足を運んでくださった皆さんのおかげ、推薦してくださったシゴタノ!さんを始めとする多くのブロガーの皆様のおかげだからです。
応援してくれた方、読んでくれている全ての人に感謝して、自信をもってお届けいたします。
Happy Lifehacking!