日常の隠れた「数」をとらえて自分を変えるサービス、 Daytum

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私は新しい自転車に乗り換えてから今までで通算 3025.7 km 走り、その間に万歩計で測ったところ約 380 万歩歩いています。

今月に入って行った腹筋の数は 720 回、腕立て伏せはちょっとさぼっていたところから再度鍛えているところですので、260 回しかしていません。

今日を含めたここ7日間の平均起床時間は 6:45 分。睡眠時間は約6時間。あと今日だけで数えると、書店と喫茶店の店員さんにあわせて5回「ありがとう」と言いました。

あまり厳密に測定しているわけではないのですが、どんぶり勘定で日常を数値化すること、これは私の隠れた趣味になっています。

「数を数える」ことで自分の毎日の習慣を可視化するのは、小さな成長を持続させるために欠かせないテクニックです。

たとえば音楽鑑賞・読書が趣味という人でも、ちょっと油断していると同じ曲ばかりをプレイリストで聴いていたり、読書量が少なくなっているのに気づかずに時間を過ごしてしまいます。

しかしこうした日常を「過去1ヶ月に聞いた新しい曲の数」「読んだ本のページ数」というデータにして把握できると、「もっと意識的に違うジャンルの音楽を聞きたいなあ」といった見直しや、「ええっ? 一日平均だと 10 ページも本を読んでいないのか!?」といった発見につながります。

そんな日常の「数」をメモするために便利なツールが、まだプライベート・ベータでしか公開されていないサービス、Daytum です。

全ての数を記録する

まずはこのサイトの作者、Nicholas Felton の年間レポートをご覧ください(クリックでページを進めることができて、全部で7ページあります)。このページは彼が 2007 年にどのような活動を行ったのか、詳細なデータをまとめてデザインしたものです。

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そのデータの詳細さは常軌を逸しているところさえあります。一日平均で 16.8 枚の写真を撮影している、69.2 曲の音楽を聴いている、バスに乗った回数は 561 回で平均 $1.53 を使用している、推定 83565 mg のカフェインを摂取し、44% の確率でグレーの服を購入している、といった日常の数字がきめ細かく表示されていて、彼という人間を如実に物語っています(「アルコール飲料の量は酔っていたので不正確だよ」という但し書きが微笑ましいですが)。

ここまで詳しいレポートを作るのは普通の人には無理でも、**自分が興味のあるいくつかのことだけでも記録して数値化できれば、その恩恵は計り知れません。**たとえば、「現状は一日に 10 ページだけの読書だけれども、これを 15 ページに上げるだけで、5, 6 冊はよけいに本が読めるぞ」といった目算ができるわけです。

Daytum では、こうした思い思いの好きな「数」を、棒グラフや、折れ線グラフ、平均値などといった自由な形式で表示させることができ、上記のような美しいレポートをウェブ上で作ることが出来ます。また、データは Twitter から送信することができるので、携帯電話があればいつでもデータをアップデートすることが可能です。

残念ながらいまは招待制でしか新しいユーザーを登録していないのですが、来年大きく伸びそうな予感のするサービスですので、アカウント申請をしてみてはいかがでしょうか?

p.s.

広告になりますが、書店では25日発売予定の「情報ダイエット仕事術 」の6章がまさにこの「数値化を通した習慣術」を題材にしています。こちらもあわせてご覧いただけるとたいへん嬉しいです。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。