致命的なショー・ストッパーに目を配る
Show Stopper という表現を耳にしたことがありますか?
Show Stopper という言葉はもともと「ショーを中断するほどすばらしい」という意味合いがありました。舞台のパフォーマンスがすばらしすぎて、拍手が鳴り止まずにショーが立ち止まってしまうという意味です。
しかしこの表現にはもうひとつの、しかも逆の意味があります。
すなわち、**「ショーを中断してしまうような致命的な現象」**という意味です。よく利用されるのが、ソフトウェアとして致命的なバグのことを、「ショーストッパー」などといいあらわすこと場合です。この意味合いの Show Stopper を、私は忙しいときの最終防衛線としてよく頭の中で考えています。
たとえば旅行に行く前に、時間がなくて準備にあわてているようなときでも、「この状況での Show Stopper はなんだろう?」という発想をしています。「服は多少足りなくてもなんとかなるとして、切符と、行き先の地図、そしてプレゼンの為のファイルが入った USB メモリがなければ、出張の意味がなくなる!」といった発想です。
Show Stopper を考えることで、複雑で失敗が入り込みやすい状況でも、「とりあえず最低限をクリアできる条件」がはっきりすることで心に余裕が生まれます。当たり前のことに名前をつけることで、忙しいときに使う呪文のようなものとなっているわけです。
今日から二泊三日で、また山籠りをしています。いまの自分の Show Stopper は、手にもっている切符と、MacBook Air の中のいくつかのファイルだけ。どたばたと行動していたので、いろんなものを忘れていますが、この二つがある限り、休暇に何も問題はないのでした。
(でもネット環境が、予想以上に悪かったのは計算外。何年ぶりかに、Windows からブログを書くということをしています…)