FriendFeed か Twitter か
リアルタイムは非常に貴重な時間です。音楽や、インターネットの動画は言うに及ばず、テレビもラジオも全てのメディアがタイムシフト可能になった今、「生」の時間を誰と過ごすか、何をして過ごすかは、私たちの手中にある最大の宝といってもよさそうです。
リアルタイムに人をつなぐサービスといえば Twitter とその仲間、そして FriendFeed がありますが、その二つのどちらが良いのかという、まあ、ネット上のほとんどの人には関係のないという意味では不毛な議論が巻き起こっています。
ここ最近くすぶっていたこの話題を記事の形にして火ぶたをきったのは Steve Gillmor でした。彼に言わせれば、FriendFeed はノイズを付け足すものに過ぎず、Twitter に寄生している半人前のサービスという訳です。
それに対して Robert Scoble が Nokia N95 でリアルタイムビデオで反論を加えたり、当然 FriendFeed で議論したり、その他のブログが次々と反論を提示しました。彼らの主張はおおむね、1) FriendFeed は Twitter だけではなく、ある個人の全ての活動を一カ所で追えるようにしてくれること、そして、2) 一つの「つぶやき」に対する反応を見やすくしてくれることで、本来ソーシャルメディアの目標だった人と人との相互作用に貢献しているという論調でした。
軍配は…?
私は両方に敬意をはらいつつも、今回は Scoble が正しい気がしています。インターネットのいいところは、誰もが好きな形でインタラクションできることです。Twitter の方がいいという人もいれば、そこは小さなつぶやきだけに限定して、やりとりは FriendFeed に持ち込みたいという人もいてもかまわないと思います。
Twitter でのつぶやきを違うツールに持ち込まれて気持ち悪い、という人もいるかもしれませんが、それはブログの記事がはてなブックマークで気づかないうちに話題をさらって、様々なコメントを受けているのと似ています。それを止めることはできません。
また、ここからが Lifehacking.jp 的なネタですが、ネットで自分のブランドを作ってゆこうという人間なら、ユーザーに自分のことを追ってもらうのに、ブログ・Twitter・Flickr・Google Reader Share と自分の活動を分断して提供するのは得策ではありません。
FriendFeed なら、まとめて自分の活動を追っかけてもらえますし、コメントでやりとりもできます。Twitter であれ Flickr であれ、元のサービスの機能や価値を減ずる事なく(つまり、そのサービスのみを利用し続けたいユーザーにその自由を与えつつ)、全ての情報を統合した価値を生み出している FriendFeed はある意味既に Twitter を越えたツールに進化しつつあります。
日本ではまだアクティブユーザーが少ない印象の FriendFeed ですが、ティッピングポイントは来るのでしょうか? 来るとしたら、それはいつ?