1日ずつ人生を積み上げてゆく、Project 365

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Steal These Buttons の Taylor McKnightさんが 2004 年に公開した Project 365 がいつも気になっていました。これは「毎日一枚の写真を撮影する」というだけのプロジェクトで、それをカレンダーのようにして公開するというものです。

毎日1枚の写真というと 楽そうに聞こえますが、これがけっこう大変です。まずカメラをいつでも持ち歩いていないといけないですし、それに毎日の写真が何か別のものになるように、工夫をこらさないといけません。毎日となるとブログのネタを探すのと同じくらい面倒かもしれないです。

そこまで苦労する Project 365 のメリットは、いうまでもなく振り返りが一目瞭然となるところです。今年一年何があったのだろうかと思うときに、百聞は一見に如かずで出来事を写真から思い出せます。

また、隠れたメリットもあります。写真のバリエーションを増やそうとするとどうしても風景、植物、仲間や家族などの今まで目を向けていなかった瞬間に気づくようになり、写真を通して感受性が豊かになっていきます。

一日一枚の写真でもこんな効果があるのですから、ほかのことにこれを応用したらどれほどの効果があることでしょう。例えば:

  • 毎日ためこんだクラシック音楽やジャズを一曲ずつ聞いてブログで記事にする

  • 毎日本を10ページだけ読んで手帳にメモする

  • 毎日一度「ありがとう」といい、自分のの心と周囲の人の反応をモニターしてみる

などです。Taylor さんのホームページをみてもわかるように、毎日の活動はそれほど力を入れずに、てきとうにこなしてゆく程度でよさそうです。毎日の活動は小さくても、積み上げたら力になるようなものが、Project 365 には向いているようです。そこで今年はじめの自分への質問はこれです。

「365日続けることができる活動がなにかありますか?」

「積み上げれば積み上げるほど効果の出てくる活動を、365日続けてみませんか?」

私はとりあえず写真から始めてみようかと思います。写真によるユビキタス・キャプチャーというわけで、まずはお餅を撮った。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。