整理する前に捨てる:机の上でも、頭の中でも

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最近、友人が「超」整理法〈2〉捨てる技術 を読んだらしく、学生時代のころからためていた300本以上のゲームソフト、ゲーム機器本体、CD、DVD を全て捨てています。どれだけのものをいくらで売り飛ばすことができたと、実に楽しそうです。

43Folders の Meriln も部屋の汚さに宣戦布告をしてもうれつな勢いで物を捨てています。先日紹介した The Four Hour Work Week の「情報ダイエット」といい、ある程度物を買い集めて豊かになり、仕事もできるようになっていろいろ抱え込んだ人が次にやることは、やはり不要なものをパージしてゆくことのようです。

43Folders で紹介しているのは身の回りの整理整頓ですが、そこで書かれていた整理するときの原則と、LifeDev の GTD のプロセスを簡単化するという記事で書かれていた原則がまったく一致していて興味深いと思いました。それは、

捨てるべきものを苦労して整理しない。

というものです。身の回りでいうなら、収納ケースばかり増やして物を新たに積み上げるのではなく、自分にとって必要なものを、重要度に応じて取り出せるようにしておくことのほうが優先。頭のなかでいうなら、「そもそもやるつもりがない、その場の思いつきに過ぎないタスク」をわざわざ ToDo リストに記入して自縄自縛にならない、ということに対応しています。

よく考えると当たり前のことなのですが、どうも普段は「整理 = 集めたものの整頓」という発想が先に立ってしまって、同時に「捨てる」という方向に頭が向かわないのですね。GTD の目で机の周囲を整頓するで紹介した「アクションを起こせないものは捨てる」というような目安を作って、次から次へと物を減らさないと。

300本のゲームソフトはありませんが、3000冊の本はあって、いくつかは減らさないともう新しい本が買えないので…

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。