誰もが知ってる、でもなかなか実行しない「成功」の10原則

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ああ「成功」。誰もがいつもそれを求めていて、最近ではとくに本の題名によくついている言葉、「成功」。

成功という言葉が持っている、あのゴールテープを切ったあの瞬間の晴れがましさのようなイメージも魅力的なのですが、むしろ長い間の積み上げがやっと花を開かせたような、見た目はささやかでも自分にとっては大いなる意味のある結実というイメージも捨てがたいです。前者を「微分」の成功というなら、後者は「積分」の成功、とでもいいましょうか。

さて、ライフハックというよりはすでに啓蒙主義に片足を踏み込みつつありますが、Lifehack.org に「誰もが知ってる、でもなかなか実行しない成功の10原則」という味わい深い記事が掲載されていましたので抄訳でご紹介します。

こちらはどれも「積分の成功」の話です。

  • 金、権力、地位そのものを目標にしない: 自分のやっていることが嫌でしょうがないのなら、その結果として金・権力・地位の三つを手に入れたとしても、気持ちがいいのは一瞬だけ。結果よりも過程を重視するべき。

  • 自分にとって最も大事なことを探す時間投資をする: 他人がうらやむビジネスや、肩書きや、収入を手に入れても心が満たされないことは多い。それが自分にとって意味があるかを追求していない限り、何かやり損ねた気がしてしまう。

  • 決断をするときに他人の目を気にしない:他人を喜ばせるのは大事なことですが、それだけではあなたの心は自分の歌を歌えない。

  • 真実の人であること:言葉と行動が矛盾しているような人は他人も嫌がりますが、しかし年とともに自分で自分がいやになってくるもの。偽善や自己矛盾の癖は早めに直してゆくに越したことはない。

  • 常に金よりも意義を選ぶ: お金を稼ぐ方法はいくらでもありますが、残念ながら自分の心の一部を倦怠感と引き替えに売り渡さないといけないものが多い。それでもお金をとるか、自分にとっての意義をとるかは、あなた次第。

  • 学ぶことにどん欲になる: 自分自身を広げ、豊かなアイディアを持つことは成功への過程を楽しむために不可欠。

  • 失敗と上手につきあう: 高みを目指すほど失敗は頻度が高くなる。それはまだ足りないことを指し示すバロメータなのだから、上手につきあい、失敗を管理すること。

  • 失敗をするなら、新しい失敗をすること: 同じ失敗をするということは学んでいないこと。逆に新しい失敗は、新しいことにチャレンジしているという目安になる。

  • 意義のある人と過ごす: ここでいうのは、自分がやってることを愛していて、他人にも喜びをもたらしたような人々のこと。そうした人を探し、その人から学ぶ意味は大きい。すでに他界した人であっても、本などを通してその人となりから学ぶことは可能。

  • 上の9つ以外のことをそぎ落としてゆく: 上の9つを追求しながらも人生の悪癖を続けていられるほど人生は長くない。とくには容赦なく、必要のないものをそぎ落としていかないといけない。

なるほど、心のそこではわかっていることなのですが、「現実」とやらの前でいつもこのコースから外れてしまうことばかりですね。でもそのコースはいつだって修正可能なもので、現実のなかから少しでも自分にとっての意味を汲み出すための努力をする限りは、すぐに立ち戻れるものでもあるような気がします。山を下っていく場所は無限にありますが、上った先は一つ、頂上しかないのですから。

個人的には、まず上の10個のうち1つだけでもとりあえず意識して生活できるなら大きな変化が生まれる気がします。自分は「他人の目を気にしない」かな。

みなさんにとってはどれですか?何か付け足せるものはあるでしょうか?

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。