自作 Hipster PDA テンプレート、"SyncMemo" のご紹介
iGTD、Omni Outliner、Omni Focus のようなデジタルなタスクマネージメントに慣れてしまうと、コンピュータの前に座っている限りはタスクをすいすいと加えることが出来るので便利なのですが、いったんコンピュータから離れると頭の中に思いついたタスクやプロジェクトが行き場をなくして困ったことはありませんか?
そんなとき手帳にユビキタス・キャプチャーを行ったり、Hipster PDA で情報をささっとメモすると便利です。Hipster PDA は単にインデックス・カードを束にして持ち歩き、思いついたタスクをそこに書き留めてゆくという手法です。外出先から戻ったら、書き込んだ紙の束は inbox に投げ込んで、あとでしかるべき時にデジタルなツールと「シンク」してしまうという考え方の上に成り立っています。
ただ、いつも感じていたのは、白紙のインデックス・カードは自由度が高いので気ままに書き込むことができていいのですが、あまり自由がありすぎても、今度はデジタルツールに入力するときに困ってしまうということです。
そこで、iGTD などに入力するときに便利なようにあらかじめ意識した Hipster PDA のテンプレートを作ってみました。デジタルツールへのシンクを意識しているので、SyncMemo と名付けてみました。
SyncMemo の使い方
今回公開するのは Project を入れるためのテンプレートです。見てくだされば使い方はだいたいわかると思いますが、次のような記入欄があります:
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プロジェクトの名前、あるいはゴールを入力する欄
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デフォルトのコンテキストを入れる吹き出し
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タスクと、そのコンテキストを入力する欄
なんでデフォルトのコンテキストと、一つ一つのタスクのコンテキストを分けているかというと、理由があります。
たとえば 「あ、家の電球を替えないといけない」 というプロジェクトを思いついたとします。ゴールの欄には一行で「電球を替える」という文章を入れて、デフォルトのコンテキストの吹き出しには「自宅」などと入れるといいでしょう。
さて、このプロジェクトを実際に完了させるためには、「ワット数を確かめる」、「電球を買いに行く」といったタスクをこなさないといけないと思います。ここで「ワット数を確かめる」 のは自宅コンテキストでいいので空欄にしておきますが、「電球を買いに行く」のは自宅ではありませんので、困ったことになります。そこで個別のタスクの「@」のあとにそのタスクのコンテキストを書きます。たとえば「コンビニ」といった具合です。
このカードのままでも ToDo リストのように使えますが、iGTD や OnmiFocus などソフトとシンクロさせるときには、この紙を inbox から取り出し、プロジェクト名、タスク、コンテキストを対応するままに入力することになります。
これから買い物にいくところで、買い物リストをすぐに作りたいなら、貯まったカードを目で追いかけて 「コンビニ」 と書かれているタスクを全て拾っていけばいいことになります。
私はデザイナーではありませんしまだ改良の余地はあるとは思うのですが、しばらく使ってみて、基本的な考え方は実現することが出来たような気がしますので、ひとまず公開してみます。制作には Omni Graffle Professional を用いており、だいたいの制作時間は2時間くらいでした。
Creative Commons ライセンスにて、PDF ファイルを公開いたします(そのうち、もとの Omni Graffle Professional ファイルも公開します。もうちょっとカードの種類がたまったら)。
PDF は 5x3 のインデックス・カードを縦置きにした状態での寸法で作成しています。おもちのプリンターで、カスタムサイズを定義できるなら、75 mm x 125 mm に設定して印刷を行ってください。Mac OS X での詳細は先日紹介しましたので、参考にしてください。
私は Canon の PIXUS MP600 を利用していますが、周辺の余白を 0 に定義して、Mac OS X で若干の調整の上で問題なく印刷できています。プリンターによっては多少拡大・縮小が必要かもしれませんので、最初は苦労かもしれませんが興味のある方はトライしてみてください。
まだいくつかのメモのアイディアがありますので、今後も使い込んで納得のいったものから順次公開しようかと思います。素人の作るものですので、改良点やアイディアなど歓迎です。Enjoy!