「GTD の目」で机の周囲を片付ける
最近ホームページが美しく一新した Work4Life で、私がいつも感じていた微妙な違和感がわかりやすく書かれています。
web界隈でよく説明されるGTDの説明については、原本である『仕事を成し遂げる技術』から、少なからず情報に若干の誤差が生じているからです。
特に誤差として感じたのはスコープについてです。『仕事を成し遂げる技術』では、物理的な乱雑とした書類を含めた、すべてのものに対して、GTDのフローを行うように推奨しています。web界隈では、これがどこで欠落したのかはわかりませんが、頭の中にのみスコープされがちです。
そうなんですよね。
私もユビキタス・キャプチャーをおすすめしたり、頭のなかのことをはき出してしまうことについてはよく書くのですが、それは目の前にある処理していない紙切れ、片付けていない本、有効期限の過ぎたクーポンやら無用なゴミといったものがすべて収まるべき場所におさまっていることが前提だったりします。このあたり、もうちょっと今後フィーチャーした方がよさそうですね。
私は人に GTD をすすめるときに、本と同様、1) まず物理的なものを全て inbox にいれて、2) 次に頭のなかを紙に書き出す、という順番がいいと思っています。
普段でもなんだか周囲が雑然としてきたなと思ったら目の前のものを一つずつとりあげ、「これに何かアクションはあったっけ?」 “Do I have an action attached to this?” と問い直して、答えが “No” だったら、それは目の前にそのままにしておかず、捨てるか、棚・引き出し etc の所定の駐車場に戻すようにしています。でもよく放っておくので、金曜日の Weekly Review までにはいろいろなゴミがたまっていますが。
あとおすすめのテクニックというか、ふだん助けになっているのは:
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付箋は紙だけではなく、本そのもの、小物、ケーブルといった全てのものにつけまくります。それぞれに「これで何をするつもりか」 が書かれています。文句を言われないなら、人間にもつけたいものです。
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インボックスのトレイには書類だけでなくなんでもつっこみます。今日などは片付け忘れたポケットティッシュと、同じく片付け忘れた「シュールリアリズム宣言」という本が同居しています。不思議とマッチしてますね。
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片付け先がない小物はそとから中身が見えない箱につっこんで、あとで処理しています。よく 「mehori さんは整理整頓できてますね」と言われますが、逆です。「片付いていない〜」とイライラしないためにも、混沌を封印しているだけなのです。
などの習慣です。机の周囲の clutter をこうした 「GTD の目」で掃き出していくと、見た目のすっきりの度合いだけでなく、心的なすっきり感も高い気がします。