Happy Printers × モレスキンイベントで世界に一つだけのノートを作ってきた

先日ご紹介した「Happy Printers×モレスキン Print Lab」イベントに行ってきました。

有楽町LOFT店舗内にある「モレスキン アトリエ」ショップで3150円以上のモレスキンを購入すると、好きな画像データ、あるいはあらかじめ用意されている6種類のデザインから選んで表紙に印字できるという今回のイベント、オリジナルデータを手にお客様が次々とやってきました。

一緒に ScanSnap アンバサダーもつとめさせていただいている、Happy Printers の堀江賢司さん(@kenji904)さんにご説明をいただきながら、モレスキンに印刷する工程を取材させていただきました。### まずはデータ作り

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さて、どうせならオリジナルなデータでつくりたいですので、今回はさくっと iStockphoto で素材を探してきました。雪の結晶のベクトルデータです。ライセンス的にも回数限定の印刷が許可されていますのでこれを加工します。

Moleskine print

ちょっと無理をいいまして、4冊のモレスキンに同時印刷をしていただくために、ポケットサイズ 9x14cmが4冊収まるキャンバスに雪の結晶をちりばめました。

サイズと角度と位置をランダムにして、透明度もランダムにするためにこちらの RandOpacity と RandResize スクリプトを Illustrator CC 上で適用してこちらのデザインが完成。ここまで時間にして10分!

そして印刷…UV プリンターの強みと弱みを知ろう

さて、イベントではデータをメールで Happy Printers に送れば、あとは印刷を待つだけです。でもせっかくですからもう少し詳細なところをみてみましょう。

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今回有楽町のイベント会場に持ち込まれたのはこちら、ミマキエンジニアリングUJF-6042、UVプリンターです。

UVプリンターはインクを紫外線で固化して定着させるプリンターで、さまざまな表面に高品質の印字をすることが可能です。しかし一方で得手不得手もあるので、いろいろ実験する余地のある楽しいプリンターなのだとか。

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たとえばこちら、モレスキンの表紙の上に印字しても写真やアートが見事に再現されます。カバンに入れてこすられるような環境でも、色落ちはないそうです。

一方で背に近い、ページを開いたときにゆがむ部分は写真でみてもわかるようにインクが割れて落ちています。こうした特性を知った上で、あとは印刷デザインで勝負です。

というわけで、先ほど用意したパターンを印刷していきます。まずは下絵を印刷。

次に、プリンターが高さを自動的に補正して印刷が開始されます。今回やった4冊並べる方法はノートによってちょっと段差や角度がつくので、詳細な写真を素材にしてこれを行うと端の方が多少ゆがむかもしれません。でもそれだって手作り感のうちですよね。

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そして完成! 世界に一冊しかないモレスキンの完成です。うれしい!

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いや、本当にうれしい。

私は絵が得意でも、デザイナーみたいなセンスがあるわけでもないのですが、ネットで手に入る素材、Illustrator CCの機能、ネットでスクリプトを無料で提供してくれている人の力添えがあって、こうした「作品」が自分の力で作れる。本当にいい時代だというべきじゃないでしょうか。

Happy Printers では同様のステップで自分のモレスキンや、iPhoneケースに印字することも可能です。これ、もっと冒険してみたいですね。

イベントでは自分で描いたイラスト、絵、写真など、さまざまな素材をもってきて印刷している人がいました。

モレスキン・アトリエでのイベントは明日12月1日も行われていますので、プリントしてみたい写真やイラストをもっているかたはデータを持って有楽町LOFTに足を運んでみてください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。