Mailbox:Inbox Zeroを目指してつくられたiOSアプリ

デスクトップアプリのすべての機能をスマートフォンのうえに実現するのか、それともモバイルに特化した「使い方」を提供するのか、それが多くのアプリを開発する人にとっての挑戦です。

iPhone 上のメールアプリも幾度のアップデートでずいぶんと便利になった「メール」、本家Googleの提供しているGmailアプリ、そしてSparrowなどといったように、さまざまな種類の人気アプリがあります。

ここにもう一つの新顔の登場が話題になっているのが、Orchestra to-doを作ったチームによる Mailbox です。

Inbox Zeroを目指して作られたアプリ

動画を見ていただけると、公式メールアプリのようにすっきりとした UI と、スワイプを中心とした操作方法が紹介されています。

Mailbox2 1

アプリの詳細サイトに書かれていませんが、どうやら途中までのスワイプはアーカイブ、最後までスワイプすると削除などといったように、ジャスチャーで直感的な操作をする設計になっているようです。

Mailbox3

Mailboxを特徴付けている機能が、このスヌーズ画面です。メールを選択して「Later Today」などとすれば、そのメールは受信箱から一時的に消えてしまいます。

いま対応する必要がないメールを一時的に目の前から消してしまうこと。**そして「いま対応すべきことがあるかないか」という判断を瞬時にできるようにすること。**それがモバイル上のメールアプリの解決すべき問題だと考える設計思想が見て取れます。

期待して…いいのか?

Mailboxは2013年にリリースが予定されています。新しくて楽しそうなアプリが登場して触ってみたい気持ちは強いのですが、果たしてこれまでのアプリで解決不能だった問題を解決してくれるのかどうかは正直なところ触ってみるまではわからない気がします。

というのも、アーカイブ、削除できるようなメールなら、いまのメールアプリでもフィルターが対応するか、その場で瞬間的に対応していることがほとんどです。

そしてほとんどのメールは「半日後」「明日」対応すればよいことが決まっているということがありません。「いま対応できればよいのだけど、それが無理だから明日にする」というのは個人的な判断であって、メールそのものに自明な属性ではないからです。

そうでなければ、どうして処理できないメールでいっぱいの受信箱がそもそもうまれるのでしょう? というわけです。

アプリが受信箱問題を美しく解決してくれるはず!と期待する一方で、メールとのつきあいかたそのものが Inbox Zero への道のりには存在するということは忘れたくないですね。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。