WDS

100ドルの奇跡を世界へ。World Domination Summit まとめ #WDS



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一ヶ月近くかけて書いてきた World Domination Summit のまとめも今回が最後です。

ニュース的な更新をいったんやめ、一つ一つ時間をかけてすべての講演をまとめたのは、WDSが魅力的なイベントであっても、なかなかポートランドまで行けないひとのためにその雰囲気を伝えたいと思ったからです。

これまでのリポートから、きっとその異様な熱気と、何かが可能になりそうな気がする雰囲気が伝わったのではないかと思います。

しかし主催者クリス・ギレボーは最後の最後にとんでもない贈り物を用意していたのです。

$100の投資

WDS 2012: The $100 Investment from Chris Guillebeau on Vimeo.

すべての講演が終わった後で、おもむろに壇上に登場したクリスは聖書で聞き慣れた一つの寓話について話し始めました。

ある人が旅に出る。その人は旅に出ている間、彼の資産を管理するように三人のしもべにそれをあずける。三人のうち二人はそれを投資して能力に応じて利益とともに主人に返済する。しかし最後の一人は主人の怒りを恐れてお金を隠していたため、そのままの金額を返したところ「怠惰なしもべよ」と叱責をうけるという、魂の成長を投資になぞらえたマタイ書の物語です。

クリスはいいます。「僕がこの話で注目するのは、この主人の考え方だ。彼はなぜこの三人に資産を預けたのだろう。そして、そのお金でなにもしなかったしもべを叱責したのだろう。明らかに、そのお金で何ができるのかを知りたいという好奇心があったのではないかな」

そこでクリスは WDS がスポンサーなどをとらない、完全に独立したイベントであることを解説します。クリスは実は WDSでは利益を得ておらず、WDS 2011 にいたっては三万ドルの損失を自ら補填しています。

今年はもうちょっと上手にできたので、多少の利益を作り出すことができたそうですが、今度はその使い道をどうしようかという話になりました。ちょうどその頃、面白いできごとが起こります。匿名で WDS をサポートしたいという寄付者がコンタクトしてきたのです。

「残額と、寄付の額を足し合わせてみて、これは面白いと思ったんだ。それはちょうど、この会場にいるすべての人に $100 ずつを配ることができる金額だったんだ」

クリスは一つの封筒を取り出します。

「これから扉を出るとき、みんなはこの封筒を受け取る。なかには $100 紙幣が1枚ずつ入っている。何につかってもいいし、誰にあげても、投資してもいい。君たちがこのお金をどう使うかぜひ聞かせてくれ」

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こちらがその封筒です。

この話をきいたとき、私は人生が転倒してしまうような衝撃を受けました。しばらくは口がきけないありさまです。

インスピレーションを与える講演を提供するイベントは数多くあります。聴衆の心を鼓舞するイベントもいくらでもあります。しかし実際に1000人もの聴衆に行動を促し、その原資を与えてしまうイベントなんて古今東西聞いたことがありません。

「来年、きみたちはこの $100 をどれだけ増やして帰ってくるのか。どれだけの幸せや、笑顔や、変化を生み出せるか」こう挑戦されているといっていいでしょう。

雰囲気はそのままに、グレードアップした WDS 2012

第二回目となった今回の WDS は、前年に比べて2倍の参加者が集まる大規模なものとなりました。

基調講演以外の小規模なワークショップは 80 個ほどになり、会場も前回利用した美術館から、三階のシアターともう一つの建物を貸し切るほどです。

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こうして急に大きくなると心配なのがもともとの雰囲気が失われてしまうことですが、それはありませんでした。WDSの良さは休み時間に見ず知らずの参加者となんとなく会話が始まったり、お互いの直面している悩みを語り合ったりといったコミュニティのあたたかさですが、それは今回も健在でした。

本当にすごいと思うのは、こうして同じ価値観で興奮を分かち合える人々が全世界から1000人も集まることができるというこのイベントのポテンシャルの高さです。同じことを日本でやろうとしてもなかなかうまくはいきませんよね。

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しかし今回このイベントに参加することで、私のなかでは似たような根っこをもつイベントを日本で開催したいという気持ちが確信に変わりました。きっとそれには多くの人の協力と膨大な準備が必要となりますが、ぜひ期待して待っていてください。

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WDS といえばパーティーもすごいのですが、今回のアフターパーティーはポートランドのクリスタル・ボールルームを借りてブルースのライブパフォーマンスがありました。

そしてその次はお待ちかね、去年も登場したボリーウッド DJ による2時間ノンストップのダンスセッションです。まさか自分も2時間踊り尽くすことになるとは思っていませんでしたが、実にいい気分です。

WDS 2013 は? 参加するには?

ここまで盛り上がってしまって、いったい来年はどういうことになるのかわかりませんが、来年の WDS はすでに 2013 年 7月を予定しています。

2012年のチケットはものの13分で売り切れてしまいましたし、売り切れ後も数千人の人がキャンセル待ちの状態となっていました。来年はさらにこれを上回る需要がある可能性すらあります。

WDS 2013に興味のある方はぜひ今からメールアドレスを登録して、最新の状況を把握するようにおすすめします。チケット販売の前には必ず連絡がありますので、あらかじめ準備しておくことができます。

私はひとまず預かった$100もありますので、すでにいくつもりです。来年、ポートランドでお会いできることを期待しています!


著者について

堀 正岳

「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote ライフスタイルアンバサダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモ 、Climate+を運営しています。

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「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。

2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote コミュニティリーダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモClimate+を運営しています。気候学者、理学博士、英語ネイティブ。

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