Google+のコメントで「フラッシュモブ」を集める

Circles フラッシュモブとは、ネット上の呼びかけで集まる不特定多数の人のことを指す言葉です。どこからともなく集まり、目的を遂げると解散するという、瞬間的な集合体です。

Google+の楽しさはリアルタイムですばやく増えてゆくコメントですが、もう一つの楽しみに、**こうしたフラッシュモブを集めて特定の話題で盛り上がったり、情報共有ができるという点があります。**うまく利用すれば、偶然の作用する情報収集の手法としてつかえます。

これを体感できるのが、「おすすめの本はある?」「iPhone4Sは買う?」といった質問をなげかけたときです。先日の記事で紹介したこのスレッドと、iPhone4Sの発表をうけて書き込んだこのスレッドを見ていただければわかると思います。

この二つの投稿では、ツイッターで同じ事をした場合を遙かに上回るコメントが集まり、しかも本の紹介においては意見の重複がなく、オリジナルの答えが多くなっています。

これはどういうわけなのでしょう?### Google+のコメント欄の独特な力学

Google+はツイッター式の一方的なフォローがある反面、Facebook的なコメントのスレッドも存在します。このことが、コメント欄においてフラッシュモブを集めて、瞬間的な意見の集約を可能にする力学を生み出しています。

  1. 書き込んでくださっている人は、たまたまその時間にこの投稿をみて、興味をもって答えてくださった人。ここにすでに偶然が作用している。

  2. ツイッターとは違ってコメントがスレッド化しているので、話題が一つ所に集まっている

  3. 再共有によって、自分のサークルをこえてさらに別の人にもスレッドが拡散している。こうした質問系の投稿だと、拡散先でも共有された元投稿にコメントするインセンティブが生まれる。

  4. コメントしている人同士がお互いの発言をみているので、コメント欄にある種の「空気」が醸成されて、似たような興味をもった人をひきつける(このことは、いったんコメント欄が荒れると制御不能ということでもあります…)

Google+は万能共有プラットフォームともいうべき、コンテンツの共有に特化したサービスです。それがツイッターともFacebookとも違う、興味をおなじくした人の一瞬の集まりを作りだすことを可能にしてくれているわけですね。

これからもたまには Google+ でこうした話題を振ってみて、どのようになるのか見たいと思います。もしサークルにくわえていただける方はこちらからよろしくお願いします。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。