Twitter でブランド力をつくる6つの方法

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最近 Twitter について書くことも多いですし、耳にすることも多くなりました。それにはいろんな理由がありますが、第一に Twitter が楽しいだけではなくて、ブランド力の形成に不可欠になりはじめているからです。

ライフハックは生産性や能率の話でもありますが、同時に**「自分というブランドを確立する」という個人のエンパワーメントの側面も強く持っています**。

「Twitter がブランド力をつくる? どういうこと?」という人もおおぜいいると思いますが、アメリカでは有名人が次々に Twitter に参入したり、自転車で有名なランス・アームストロングがマスコミに話すのを拒否してファンと直接 Twitter でつながろうとして物議をかもしたりと、どんどんと大げさなことになっています。

ネットの黎明期はメールアドレスをもっていることが一種の身分証明というのか、パスポートでした。それがホームページ、ブログ、SNS と変わってきて、その最前線が Twitter なわけです。

では単につぶやくためのツールではなく、ブランド形成のツールとして Twitter を使うにはどんなことに注意すればいいのか、という記事がソーシャルメディア関連で有名なサイト Mashable で掲載されていましたので、意訳・あるいは日本で分かりやすい例で紹介したいと思います。

これから Twitter を始めとするソーシャルメディアの利用法も、Lifehacking.jp の一つの柱となってゆく予定ですので、まずは導入編ということで長くなりますが一気に書きました。

1. ハンドル名は出来る限り速く確保する

Twitter が始まった頃、おおぜいの有名人の名前を騙った偽物が出現した頃がありました。スティーブ・ジョブスもそうでしたし、セス・ゴディンにも偽物が登場しました。

IT コラムニストである John C. Dvorak などは偽物に対抗して @THErealDVORAKをとらざるを得ませんでした。ブランドを形成するには、まずはフォローしてくれる人が簡単に覚えることのできるハンドルを確保することが絶対条件です。

本名、あるいは気に入っていて長く使いたいハンドル名があって、まだ Twitter でそれをおさえていないなら、今すぐやっていることを中断して確保してしまいましょう。

2. どのように自分を見せたいのか、あらかじめ決めておく

当然の話ですが、アカウントを取得したらまずやるべきなのが、プロフィールを設定し、アバターを何でもいいのでデフォルトから変更することです。

できれば次に壁紙も変更し、自分らしいもの、あるいは自分が軸足をおいて活動しているブログなどの紹介などをしてしまいましょう。

@名前は会社にするけれども、タイムラインに出てくる名前は自分の名前にするなど、「見せ方」にも工夫ができます。たとえば Mashable の Pete Cashmore は @mashable という ID をとっておきながら、「名前」の場所には本名を名乗っています。

こうすることで彼は「Mashable の Pete」としての両方のブランドイメージを推し進めているわけです。(彼の壁紙も参考になりますよ)

次に考えるのは、どんな情報をどんな文体で流すかという点です。「あるときはまじめであるときはふざけている」というつかみにくいユーザーであるよりは、140 文字にこめられた個性をあらかじめ考えておくと維持するのが楽になります。

3. 自分のフィールドで勝負する

私が Twitter 上で注意してフォローしている人は、「追っていて楽しい人」でなければ「重要な情報を流してくれる人」です。この後者こそ、長期的にみてブランド力形成には重要になります

もしブログをもっていて、その情報をもっと広めたいと考えているなら、Wordpress などには記事を投稿すると自動で Twitter につぶやいてくれるツールなどがありますので、利用しましょう。

また特定のスキルをもっているなら、常にそのスキルセットの周囲でつぶやきを構成することによって「○○について知っているのは、あの人」というイメージを作り上げていきます

そうしてゆくうちに Twitter のなかで Q&A セッションをしたり、セミナーを行うといったこともできるようになるでしょう。

4. プロモーションをおこなう

店を開いたからといって人が来ないのと同じように、自分の Twitter アカウントもアクティブにプロモーションしなければいけません。いくつかの例として:

  • メールの署名欄に Twitter 名も含める

  • ウェブサイト、ブログで広報する

  • プレゼンテーションなどの名前の後に Twitter 名を書いておく

  • 名刺に含める

といった方法が考えられます。単に他のユーザーと会話をするだけでも、相手のフォロワーが自分に気づいてくれるようになりますので、大事な要素になるでしょう。

5. サードパーティーのアプリケーションを利用する

Twitter はすでに会話のためのプラットフォームとしてさまざまなサードパーティーのサービスがその上に作られています。

こうしたツールを使うことで自分のブランドに関連したユーザーに直接話しかけたり、コミュニティを育てることが可能です。

たとえば私は Twicco.jp の上で @lifehackfan というコミュニティを作ったところです。

ただ無作為に人をフォローするのではなく、自分の専門にあわせて集合を作ってゆく人になれるかが鍵になるわけです。

6. 最も影響力のある人と会話する

元記事では「Twitter でマスターマインド・グループ」を作るとなっていましたが、今の日本の現状で言うと、むしろこういう表現になるのだと思います。

Twitter のユーザーが増えたとはいえ、それでも重要な発言の 80% はトップの 20% くらいからやってきています。この人々がもっともフォローする意味があると同時に、仲間として会話ができたらメリットが非常に大きい人々になります。

あなたの提供している情報が有用なら、そうしたつながりは双方にとってメリットをもたらすはずです。

おいおい、たかが Twitter じゃないか

おいおい、たかが Twitter じゃないか、どうしてそこまで? と思われるかもしれませんが、アメリカで数万から数十万のフォロワーがいるユーザーの影響力を考えると、なかなかこれは無視できません。

もし自分でブログを書いている、自分のスキルを発信することに臆することがないという人であるなら、Twitter はあなたの存在を大勢の人々に一瞬で伝えるのに効果を発することでしょう。

今後、こうした「パーソナル・ブランディング」としてのライフハックの話題も少しずつ投入すると思いますのでご期待下さい。

HOW TO: Build Your Personal Brand on Twitter | Mashable

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。