「あと何分で雨?」面白いほど当たる自分天気予報を立てる

lightning.jpg

「今日の予報が曇りのち雨というのは知っている。でもあと何分で降り始めるのか?」

梅雨といっても常に雨が降っているわけではありませんので、こうした「降りそうだけれども、あと何分安全なのだろう?」という情報がないと出歩く際にけっこう不便です。

そこで私はいつも 1日1回のお天気ニュースを気象庁のデータなどで補完して、自分天気予報をたてて行動しています。自分の本業と関係していますので、誰でも知ってるんじゃないかと勘違いしてましたが、身近で話をきいてみると「そんな人普通にはいません」とバッサリ。

ギークな人にはわかってもらえるのではないかと思いますので、お天気が読みにくい梅雨から雷の多い夏まで、リアルタイムで情報を得るためのいつも使っているページについてまとめておくことにしました。

気象庁のレーダー・降水ナウキャスト

「予報」という意味の forcast だと、for は「前もって」という意味がありますが、それに対して、ナウキャスト nowcast というのは now ですから「今の状況」を指す言葉です。

気象庁のホームページのレーダー・降水ナウキャストは、レーダーの反射から推定した雨量をリアルタイムで表示してくれています。地図内部をクリックすると、地域別にズームインして、現在の雨の強さの分布がわかります。

10分おきに更新されますので、最も近い雨雲の進行速度と、自分の居場所とを見て、目分量でだいたい何時頃に雨が降り出すのかがわかります。

「目分量でいいのか!」とつっこまれそうですが、この方法でも「あと20分で雨雲の切れ目が1時間くらいやってくるから傘なしで歩けるぞ」くらいの目安は立てられます。的中するとけっこう気持ちがいいですよ。

また、「表示時間」を未来に設定することで一時間先までの予想を見ることができます。これまでの雨雲動きから外挿したものですので、雨雲の成長・消滅はあまり精度がよくありませんが、雨雲の動きを把握することは可能です。

同様のナウキャストは民間の気象会社でも各種提供しています。また気象庁には、空港の天気や、紫外線分布などの便利な情報も多いのでぜひ利用してください。

月形半平太メール

いつも雨がくるか見張っているわけにもいきませんので、「春雨じゃ、濡れていこう」ですまない雨が近づいているときに先に知らせてくれるメースサービスが、ぐるなびが運営している「月形半平太メール」です。

雨が降り始める2,3時間前に、メールが送られてきますので、この情報をうけて、上のレーダーなどで自分予測をたてるのもいいでしょう。

利用するには、ぐるなびの会員にならないといけませんが、無料で使えます。2年前にネタフルでも紹介されてますね。

雷は次にどこへんに落ちるの?(関東付近限定)

雨の範囲はレーダーではわかっても、雨と雷の場所は微妙に違うことがありますので、サーバーなどを管理している人は夏場は気を遣うと思います。

こんなときに便利なのが東京電力の提供している「雨量・雷観測情報」です。このページは6分間隔で雨量・雷・雷雲の状況を表示してくれていて、しかも雲と雲の間を走る雷と、対地雷とを区別して表示してくれます。

表示は「最後に雷があったときからの時間」ですので、色が赤いほど、最近雷があった場所ということになります。これで次はどのあたりが危険かという目安を立てることができます。

!!注意!!

ただ一つ、要注意なのは降雨レーダーであれ、雷情報であれ、これらのナウキャストはどれも完璧な精度をもっているわけではないということです。レーダーのエコーは山沿いなどでは反射などの影響でゆがんだりしますし、人命が失われるような気象現象はたいてい急に発達するものですので、6分単位でも追い切れません。

大雨や雷雲が近づいているときに「あと 10 分くらい大丈夫だぜ!」などと冒険しないようにお願いします!

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。