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GTD の創始者が明かす実践の秘密



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先週の金曜日、百式の田口さんのよびかけで行なわれた David Allen さん来日記念イベントに参加してきたところですが、その内容をいままでまとめていませんでした。すっかり乗り遅れ…。

イベントは赤坂の一角で非常にカジュアルな会場をいっぱいに埋めて始まり、田口さんの通訳のもと、David が4つの質問に答えてくれました。

なんとなく考えていたけれども「やはり」と確信をもった点、そして大きな驚きを感じた点など、やはり本人から直接聞くことで得られる新鮮な「気づき」がありました。

以下、私のみたイベントのまとめをしたいと思います。他にもeXtreme Gadget さんやkoe だめさんなど、さまざまなところでまとめられていますので、ぜひともご参照を。

Q1: GTD を「マスター」したとわかるのは、どんなときか?

最初の質問は初心者としては当然気になる点。「どうしたら GTD がみについたと言えるのか?」というものでした。これに対して David は「二つある」と答えました。

  • 一つ目は、頭の中が空か、あるいは今やるべきことだけが存在するだけ。
  • 二つ目は、メールであれ、電話であれ、何かが頭に入ってきたときに、それに対する対処法がわかっている

ということだそうです。GTD の二つの習慣が身に付いているということと言い換えてもいいのでしょう。

空手でいうなら、「型」それ自体が身に付いているのと、「型が目的としていること」が理解できていて、「自分で修行することができるレベル」に達しているのが GTD の達人というのだそうです。

Q2: 週次レビューを習慣化するには?

これは答えが私も聞きたかったところでしたが、David の答えは、「お風呂や歯磨きと同じで、やっていないと気持ちが悪くてしかたがないというのが適切な頻度だ」ということでした。

「信じてもらいたいが、週次レビューで頭をいったん空にしても、そう長くは続かない。すぐに数日すれば、じわじわと頭にいろんなことが蓄積してきてしまう。肝心なのは、どれくらいその状態を我慢できるかだ。お風呂に何日間入っていなくても耐えられるかと同じように。私にとっては、7日でレビューをしないと、我慢ができなくなる。それが私の comfort を維持する上で必要な頻度なんだ。」

その上で、週次レビューは、David Allen さん自身にとっても「難しくて、できれば向き合いたくないことがあるよ」ということでした。

「スポーツ選手は本番のために、その何倍の時間を準備に費やす。でもナレッジワーカーは、本番がほとんどなんだ。どんなにいやでも、よいパフォーマンスをするには準備にあてる時間がなければいけない。それが週次レビューなのさ」

Q3: チームで GTD を実行するにはどうするか?

これは Merlin の Productive Talk にもでてきた話題でしたが、ここでも答えは同じでした。それは:

「チームの各個人が GTD をちゃんと実践しているなら、互いに対するコミットメントをまもるようになるので、自然とチームでも GTD が出来るようになる。チームのための GTD が個人のための GTD と別にあるわけではない」

というものでした。「チームの能力は、それを構成する個人の能力に依存しているので、個人の GTD をちゃんとコーチングすれば、ボトムアップに組織力が上がるんだよ」簡単ですが、なるほど、たしかにさもありなんという答えでした。

Q4: David Allen さん自身はどんなツールをお使いになるか?

今回のイベントではこの質問に対する答えが一番面白い展開を見せました。

というのも、David Allen さん自身の仕事がここ1年で膨大になった結果、GTD の本には書かれていなかった独自の方法で管理をし始めたことを語ってくださったからです。

ふだん David Allen さんは Lotus Notes に iMindManager を組み合わせて利用しているそうですが、一年ほど前から仕事量が格段に増え、秘書を使うようにもなって、数多くのリストやプロジェクトを高い視点で俯瞰する必要が生じたのだそうです。そのために作ったのが次のようなマインドマップです。

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このマップでは、中央の Me という要素をとりまくように、会社の役割としての会長の責務や、現在の関心事、今後のビジョンや約束事などがならんでいます。

重要なのは、中央の要素以外は実はそれ自体がマインドマップだったり、Lotus Notes のカレンダーやデータベースにリンクするようになっている点です。

たとえば何か仕事をするときにはいつでもこのマインドマップを開き、「そういえば来週の日本出張はどうなっていたっけ」と思ったら「関心事 → 日本出張」のマインドマップを開いて次のアクションを探し、「今週のタスクは?」と考えた時は「今週」というマインドマップを開くのだそうです。

いわば、リストのリスト、マインドマップのマインドマップという、鳥の視点を与えてくれる上部構造が彼の日常を支えているのです。

このマップを示してくれたのは、今回のセミナー最大のサービスだったのではないでしょうか? というのも、こうした「長期的なビジョン」と「短期的なビジョン」のバランスというテーマこそが、彼の次の新しいの本の一部となっているからです。

etc…

会場ではゲストブロガーとして紹介していただけただけでも恐縮だったのに、大橋さんから誕生日のプレゼントをいただき、会場から拍手をいただいて感謝感激でした。本当にありがとうございました!

田口さんのご好意で二次会にも参加させていただいたのですが、そこでは David の奥さんと長い間お話することができました。そこで私は非常に気になる質問をぶつけてみました。それは:

「夫婦だと、タスクを共有しなければいけないこともたくさんあると思いますが、片方の GTD の実践度が、もう片方の足を引っ張ったりしませんか? どうされているんですか?」

という怖いものしらずの質問でした。その答えは?

なにげなく聞いたその質問から、非常に興味深く、GTD の理解の扉をまた一つ開いてくれた答えを聞くことができました。

もりあがったところでなんですが、せっかくですのでこのこの話は別の記事にしてゆっくり紹介したいと思います。

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著者について

堀 E. 正岳

「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote ライフスタイルアンバサダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモ 、Climate+を運営しています。

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