Moleskine 手帳でハイパーテキストを実現する

Moleskine 手帳でハイパーテキストを実現する 昨日は Moleskine のアーカイブのしかたについて書きましたが、今日は Moleskine をハイパーテキストにする工夫について。さまざまなブログで紹介されていた方法を自分なりに組み合わせて行ったものです。

Moleskine 手帳は全部で192 ページがありますが、私の場合、最初の 2 ページは目次として、はじめから空けてあります。残りのページには Bruce Chatwin 流にページ番号が打ってあり、手帳にものを書き込んでゆくうちに、大きなできごとや重要だと思えるアイディアがあったら、目次にページ番号と表題を書き込んでおくようにしています。

また、ちょっとした走り書きは別として、一つのできごとやアイディアはなるべく1ページを単位に書くようにします。また、一つの書き込みに必ず日付と、小さな表題を書きます。例えば、

3/17: 読書ノート「リーダーシップへの旅」 → 完了後 Lifehacking.jp にて紹介 これによって日付による検索を素早くできますし、スケッチやマインドマップを描いた場合、その発端がなんであったか、何をするつもりでその書き込みをしたのか、コンテキストがわかります。特にコンテキストには、時間が重要になりますので、日付は絶対に外せません。

これを習慣にするだけで、Moleskine のあるページから別のページに向かってリンクを張ったりすることが便利にできます。たとえば、同じ Moleskine 内だったらページ番号を書くだけでいいですが、別の Moleskine に向けてリンクを張るには、昨日のエントリに書いたような冊子の上に書いた日付や通し番号を利用して、 というように記してリンクを飛ばします。逆にリンクされた側のページには「Moleskine 04, p.94 →」と書いたりして、どこからリンクされているかを記しておきます。

こうしますと、「ライフハックについてのアイディア一覧」「Mac OS X について聞いたこと一覧」といった索引を Moleskine の最後の 10 ページあたりに作ることができます。索引というと網羅的でないといけない感じがしますが、少数のタグだけを書いておくだけでもずいぶん便利になるものです。例えば最近つかった Moleskine の最後のページのあたりには、

LifeHack: pp49, pp54, pp67…. ブログのアイディア: pp.33, pp.54, pp.65…. というように、十個程度のタグの下に、それに関連しているページ番号が羅列してあります。pp.54 が重複していることからわかるように、分類に頭を悩ませることをせず、関係しそうなタグの下にささっと書いています。この方が分類法に力を注ぐよりも楽ですし、あとで使う場合に検索性はむしろたかまるようです。

 43folders では昔これ以外にも、いろいろな Moleskine ハックを紹介していました。今後も、自分なりの方法で導入したものについて紹介してゆくことにします。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。